火の呼吸で一生負けない脳をつくる無敗脳ヨガ道場の辻です.
久しぶりに心拍変動の記事です.
「心拍変動」とは,息を吸うと心拍数が増加し,吐くと低下する現象のことです.
この心拍の増減が大きいほどリラックスしている状態なのですね.
一方,緊張しているときは常に心拍数は高い状態で,ほとんど低下しません.
緊張状態では,ピンチから脱出することが最優先されますので心臓はより脳に血液を送るためにこうした現象が起きます.
ですので,心拍の波形の山が高い状態はリラックスを指し,低い状態ではあまりリラックスしていないことを指します.
当スタジオで行っている『呼吸最適化プロファイル』は,
どの呼吸回数で最も心拍の波形が高くなるか,つまり最もリラックスできるかを分析するものです.
1分間に6.5回の呼吸回数からはじめ4.5回/分までゆっくりにしていきます.
女性よりも男性の方が,中高年者よりも20代,30代の方が心拍の波形は全体的に高くなります.
それは,心臓も心筋で支配され,他の部分の筋肉と基本的に同じだからです.
ただこうした呼吸トレーニングにより,心臓のアンチエイジングは可能です.
順序的には,脳トレよりまずは心トレです.
さて今回のお客様のデータを簡単に見ていきましょう.
男性,32歳,会社員(学生時代にバンドでボーカルを務める)
【安静状態】 リラックスパワー: 40
安静状態では,呼吸法を行っていないため,心拍の波形はバラバラで低いままです.
上のグラフの緑線の部分(0.1Hz帯域)が簡単にいいますとリラックスのパワーと思ってください.
この部分だけ顕著に高まると高いリラックス状態ということになります.
【6.5回/分】 リラックスパワー: 2300
このように呼吸法(6.5回/分)を行うと緑線だけ顕著に高まります.
安静状態に比べリラックスパワーが40から2300までアップしました.
心拍も大きくゆったりしています.
呼吸法は心身にとても良い効果をもたらすと言われていますが,こうしてデータとしてみるとそれが良く分かりますね.
【6.0回/分】 リラックスパワー: 4000
さらに1分間に0.5回分呼吸のペースを落としました(6.0回/分)
結果,リラックスパワーが4000まで上昇です.
4000ということはほとんど私と同じリラックスレベルです.
【5.5回/分】 リラックスパワー: 4000
6.0回/分とさほど変わりません.
【5.0回/分】 リラックスパワー: 6300
リラックスパワーは4000をはるかに超え,6300まで増加しました.
心拍の波形も全体的に高くなりました.
このようにリラックスのパワーがぐんと高まるのがその人にとっての最適な呼吸ペースなのですね.
もちろん他にも本人の感想,自律神経データと合わせて考察をしていきます.
いかがですか?わずか0.5回呼吸回数を変えるだけでこれだけ体内では大きな変化が生まれてくるのです.
周波数なので,呼吸を繰り返し行えば行うほど,パワーに差が出てきます.
ですので,いかに自分に合った呼吸ペースで呼吸を行えるかがリラクセーションにおいて重要かお分かりいただけたかと思います.
それにしても6300はすごいですね.
やはり学生時代に発声や肺活量を高めるトレーニングが功を奏しているのでしょうね.
【4.5回/分】 リラックスパワー: 4000
リラックスパワーは4000に逆戻りです.
そして心拍の波形も不規則になりました.
これは,このペースはあまり適していないことを示しています.
今回のお客様は,5.0回/分が最も最適な呼吸ペースということになります.
●安静状態のお腹の動き(青線)と心拍(赤線)
●5.0回/分の時のお腹の動き(青線)と心拍(赤線)
このようにリラックスすると心拍が大きくリズミカルになるのがお分かりだと思います.
そして自分に合った呼吸法の場合,お腹の動きと心拍の波形の頂点が同じ線上にきます.
…とまあこのような感じでその人に合った呼吸ペースを割り出す分析を行っています.
こうやって調べると簡単にみえますが,実際はたくさんのデータを参照しますので結構大変な作業でもあります.
興味がある方は『呼吸最適化プロファイル 』をご受講ください.
【メニュー 】
【スタジオ 】
・JR山手線「田町駅」三田口 徒歩4分
・都営地下鉄・浅草線/三田線「三田駅」A6出口 徒歩2分
※ご予約時に地図を添付させていただきます.
【営業時間】
・平日: 10時-22時
・土曜日&日曜日: 8-18時
※祝日も通常営業しております.
・定休日: 毎週月曜日,第5週目
【お問い合わせ】
☎ 03-5443-5180 / メールでのお問い合わせ