夜遅く家まで帰るとき、私は空を見上げます。今の時期は空気が冷たく澄み、星がよく見えます。夜中になればなるほど空はいっそう暗くなり、星はたくさん輝きはじめます。私は今まで気づかなかったところで光っているのを発見してワアと声をあげたり、星座を探してみたりしながら歩いていきます。

その中の1つが、またたきながら、静かに動いていました。人工衛星かしらと首をかしげ、しばらくしてアアと思いました。あれは飛行機だ。

点滅する星はしずしずと進んでいきます。北の方角をさして。
どこへ行くのでしょう、あの飛行機は。日本海側に眠っている街か。あるいは海をこえた寒い異国か。誰かを乗せて、遠く、遠く。私の心も光とともに、はるかな地へと飛んでいきます……

飛行機は見えなくなりました。あとには残った星たちがいつものように光っているだけ。私はホッとため息をつき、小さく笑いました。そして、足早に家路へと歩いていきました。