
「君は僕のチェリーパイだ」なんて言われたことはありません。「君はピーチパイだ」「私の天使」「バラ」……
日本人の女性なら、まず一生耳にすることはないだろう甘いささやき。日本人の男性なら、言わなければ夕飯はぬくとでも脅迫しないかぎり、百人中百人口にしない言葉ですね。まあ言われたほうも、なんだかむずがゆくて、いたたまれなくなってしまうでしょうが。
でもこの言葉、外国人は言ったりするようですね。映画とか小説とかの、ちょっとロマンチックなシーンに出てきます。
チェリーパイ。
いったいどんな味なんだろう?
ずっと興味がありました。ドトール(いつものですが……)に出ていたので、さっそく試してみました。
ほんのり甘ずっぱく、でもカシスよりやさしい。チェリーって繊細な味で、パイ生地を押しのけるのように強くはないんですね。かわいらしいお嬢さんのようなイメージです。
ただ、これはドトールのチェリーパイ。もしアメリカンチェリーで作ったら、もっと濃厚な味になるでしょう。いちど本場のチェリーパイを食べてみたいものです。
君はチェリーパイ。
フォークを持つ手が心なしかしんなりしてきて。目はふせ気味に。口元はちょっとおちょぼ口になってきたりして。
なんとなくはにかむような気持ちになったチェリーパイでした。
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ドトール “チェリーパイ”360円