食生活のあり方を簡単に示した栄養3・3運動
「毎日を心身共に健やかに過ごしたい。」とは、だれもが思うことです。しかし、現実には、糖尿病 や高血圧 、脂質異常症 等の生活習慣病 の人も多くいます。最近では、これらに関連してメタボリックシンドロームという言葉も盛んに言われ、お腹の中の脂肪 の貯まりすぎへの注意が叫ばれています。こうした生活習慣病 と毎日の食生活とは大いに関係があります。ですから、生活習慣病 を予防したり、重症化を押さえたり、改善するために、食生活に注意を払うことは、健やかな毎日のためにとても大切なことなのです。
では、どのようにしたら良いのでしょう?基本的な食生活のあり方を分かりやすく示したものが「栄養3・3運動」です。「栄養3・3運動」は、食生活のあり方を分かりやすく示したものの中でも特に簡単なものといえるでしょう。広島県のように県全体で推進しているところもあります。
「栄養3・3運動」の「3・3」は「3食・3色」を意味しています。「3食」は、朝食・昼食・夕食の1日3回の食事をしっかり食べることを勧めているものです。一方、「3色」は、毎食「3色食品群」の食品をそろえて食べることを勧めているものです。「3色食品群」とは、食べ物を含まれる栄養素の働きの特徴で「赤色の食品」「黄色の食品」「緑色の食品」の3つに分類しているものです。「赤色の食品」は、肉、魚、卵、大豆、牛乳などで「血や肉をつくる食品」、「黄色の食品」はご飯、パン、芋、砂糖、油などで「働く力になる食品」、「緑色の食品」は野菜や海草、果物などで「体の調子を整える食品」としています。このように分類の仕方が簡単で分かりやすいことから学校給食の献立表などにも使われています。例えばトーストとコーヒーの朝食では「黄色の食品」だけですから「赤色の食品」と「緑色の食品」からも何かを食べましょう。と、言うことです。
「栄養3・3運動」を実践して、「3色食品群」がそろった食事を毎日、朝・昼・夕の3回食べることで結果的に必要な栄養素を質・量共にバランス良くとれるようにすることを目指しています。従来は、「3食・3色」の内「3色」のみが言われ「3食」の方は言われていませんでした。しかし、最近の特に朝食を食べない人が多いという問題があることから、新たに「3食」が加わってきています。「栄養3色(3色食品群)運動」の歴史は古く、昭和27年(1952年)に広島県庁の岡田正美技師が提唱したのが始まりです。当時は戦後の復興期で1日3回の食事をとることを誰もが大切にしていて「3食」を言う必要は無かったのでしょう。
改めて、現在の食生活を振り返り、食事の大切さや生活習慣病
との関係を考え、「栄養3・3運動」が示す基本的な食生活のあり方を実践することは健やかな毎日のために大事なこととなります。
参考文献
- 社団法人広島県栄養士会,めざそう健康長寿 栄養3・3運動
- 丸山千寿子 足立淑子 武見ゆかり 編集,栄養教育論,南江堂,p144,2006