みなさん、こんにちは。

じゅらいです。( ⸝⸝•ᴗ•⸝⸝ )੭⁾⁾

 

無断転載やコピーなどはご遠慮下さい。

 

実話100%の原作に、

エンターテイメント要素を付け足して、

実話50%、フィクション50%でお届けしております。


【登場人物】

 

いつき……少年。心霊現象の問題に挑む!

(いつき=じゅらいのフィクション版)

 

無名………依頼主さん。

 

モリオン老師……モリオンの精霊。おじいちゃん。

浄霊に関してのエキスパートともいえる存在。

 

クラール……元モルダバイトの精霊の美少年。

大気を操る龍にもなれる存在。

人びとを守る守護精霊としても活躍中。

10月は、出雲大社に在中。

 

本編の前に、

前回のお話


①から読まなくても良いように

簡単に、おさらいしましょう。

※解決策については、本編を読んで下さい。

 

【これまでのあらすじ】

 

心霊現象の原因が何か?

それをつきとめる少年探偵いつき。

彼は、とある家に住む主婦から、

霊現象についての悩みを聞く。

【妹の生霊】【霊の通り道】という霊現象の

解決策を見つけ出したあと…

【廊下に潜む悪霊】という問題に直面!

寝室に入って来る霊達は、

天然石達が呼んでいた、ということが判明。

怖がりの元凶である魔物をクラールが抹消!

はぁ…!すっきりした✨

と、いつきは寝室から出て行った。


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それでは、本編スタート!!

 

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いつきは、寝室をあとにすると、再び廊下へと出た。 


イラスト みんちりえ様 


いつき「さあ!帰るぞ!」


意気揚々(いきようよう)として帰り支度をした、その瞬間、


ギィイイイイイイイイイ!!


イラスト みんちりえ


ビクッと、いつきの背筋に鳥肌が立つ。


それは、音ではなく、声でもなく。

何か唸るような…叫ぶような……?

耳では聞こえない、何か得体の知れないもの。


いつき「なんだか、嫌な予感が…!」



ふと我に返り、いつきは無名さん達の顔を見た。


(※電気は元から付いていて変わりがないのに、

まるで電気まで消えたかのように、

凍りつきそうなほど恐ろしい魔物の存在を感じたのだった)


無名母「この奥に、私の倉庫があります」


いつき「倉庫…?」


無名「あそこ、ふすまを開けるとカビ臭くて…」


いつき「あーー…それは、ダメですね…💧」


無名「何か恐ろしいものとかがあるのですか?」


いつき

「いや。普通に考えて、嫌な臭い(におい)がするのは良くないから。

悪霊は、くさい臭いがします。

例えば、ドブのような匂いとかね!

生ごみのような匂いの悪霊もいますし。

動物霊の場合だと、湿気った(しけった)土のような臭い…

泥のような臭いとも言いましょうか。

しかし、カビくさいというのは……」


無名母「カビくさいというのは……?」


壊して……やる!!

 この……家を……!!

イラストAC/ユースティティア


いつきは確かに、その声を聞いていた。

この家を滅ぼしてしまうほどの邪悪な存在が、

この家の中に潜んでいて、

ずっと様子をうかがっているようだ。

それはまるで、破壊力の強すぎるラスボス。

決してまともに相手をしてはいけない存在。


もし、戦おうとするならば……殺される!

自分が戦えば、家は崩壊して、一家は滅びてしまう!


思わず想像してしまう……


いつき

「頼むから、この家から出て行ってくれ!!」


魔物のラスボス

「小僧!! 何を偉そうに!!

この家ごと、キサマを滅ぼしてくれる!!」


バキキッ!! 

バキッ!! バキキキッ!!


いつき

「ギャアアアアアアアアッ!!

た、助けてくれぇええええっ!!」


魔物のラスボス

「死んで、あの世で後悔するがいい!!」


いつき

「ひぃいいいっ!!お、お助けをぉおおっ!」

  PIXTA(ピクスタ) /grandfailure


いつき「…………(全身硬直)」


無名「いつきさん、大丈夫ですか?」



ふと、我に返り、辺りを見渡す。


いつき「あっ!!……はぁっ、はぁっ…」


無名「いつきさん?」


いつき

「……ごめんなさい。少し想像が過ぎました💧」


無名「……どうかしたのですか?」


いつき

「いや、本気で家を壊してしまいそうな……

そんな威力のあるラスボスの存在。

……あの倉庫には、そのようなものが……」


無名「ヒィイイイイイッ!!」


モリオン老師

「確かに、彼奴(きゃつ)ならば、

家を壊せるかも知れぬのう」 


いつき「彼奴って……誰?」


モリオン老師「…(ゴニョゴニョ…)」


いつき

「……なるほど。家を壊してやる……ね」


無名&無名母

「キャアアアアッ!!


いつき

「フッ。心霊現象探偵いつき!

悪霊の正体を見破った!!

その正体であり、

悪の根源ってヤツを!!」


バーーーーーンッ!!


無名

「……な、なんです??(泣きそうになりながら)」


いつき「カビです」


無名&無名母「カビ!?Σ(°д°lll)ガーン


いつき

「ふすまを開けるとカビ臭い。

それは、カビがふすまに生えている可能性が高い。

……それなら、倉庫のカビが臭いところを綺麗にすれば……

家そのものを、カビの繁殖から守る事が出来る」


無名母「まさか……そんな……!」


いつき

「でも、相手がカビならば…

ふすまのカビが柱にまで侵食する事で、

柱がもろくなり…家を崩壊させることが出来るのです」


無名母「ッ!!」


いつき

嫌だな。という思いが蓄積されると、

近寄りたくなくなってしまうものです。

しかし、放置すればするほど……

悪い方に向かってしまうのも、カビの特徴です


無名母「なんという事でしょう!!」


いつき

「このまま放っておいたら、ヤバイ!

下手すれば、崩壊の危機です。

ですが、その正体はモンスターではなくて、

カビだとしたら、やっつけられると思いませんか!?

もし、無理ならば、業者を呼んで綺麗にしてもうとか…

何らかの手立ては出来ると思いますよ」


無名母「……頑張って綺麗にしてみます」 


無名「お母さん。無理はしないでね…」


無名母「ありがとう」


無名と無名母は、ひきつった顔から笑顔を取り戻していた。

いつきは、その2人を見て、にっこり微笑んだ。


クラール 

「さあ、そろそろ帰ろうぜ!」


いつき「うん」


無名「本日は、ありがとうございました」


いつき

「……いや…

これで、本当に解決できたかどうかは分からないけれど…。

もし、また何かあったら、相談して下さい」


無名「ありがとうございます(深々とお辞儀)」


こうしていつきは、無名家をあとにしたのだった。


おわり