購入したのは出版直後だったのだけど、鞄の底に埋もれたのを発見して、昨日ようやく読了した。
一方の立場からの記述であり、おそらく私よりも頭のいい人が書いたものなので判断が及ばないところはあるのだけど、自分が消化できないものに噛みついてしまって逆に喰われてしまった、という話だと感じた。
著者は研究対象を不用意に大きくした一方で、研究・検証の手順に甘さがあったことを悔やんでいる。
また、組織や社会から、責め立てられる厳しさについて描写している。
一方で、学術的な正しさについては、限定的な範囲に絞れば、という前提が付くものの、この本で描かれている範囲ではまっとうな主張をしているように思われる。
際立つのは、科学者業界の男どもの不甲斐なさであり、早稲田大学や理研のおじさんたちの無様さである。
研究成果が予想以上に社会的影響を与えてしまったなら、それに対してチームで対応するために、組織がある。
社会的影響に対処するためには、組織の規模が小さすぎたなら、より大きな組織体が面倒を見る。
今回、攻撃を受ける側になったとたんに、組織が逃げ出した。
30過ぎの若い科学者と、指導役を含めた研究室のわずかなメンバーを、批判に対してさらし者にした。
結果、メンバーの一人は自ら命を絶った。
小保方さんにとってだけではなくて、理研や早稲田大学や、ひいては日本の医学・生物学界にとって、噛みつくには大きすぎる獲物だった、と感じる。技術や知見の問題もあるかもしれないが、組織マネジメントの点で、未熟だと言わざるを得ない。
「あの日」
https://www.amazon.co.jp/dp/B01B40BMLK/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1
小保方晴子氏『あの日』を読んだ人達の感想をまとめました
https://matome.naver.jp/odai/2145404621237771201
手記出版「あの日」…小保方さんは何を語っているのか 榎木英介 | 病理専門医かつ科学・技術政策ウォッチャー
2016/1/28(木) 8:03
https://news.yahoo.co.jp/byline/enokieisuke/20160128-00053873/
Wikipedia 小保方晴子
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E4%BF%9D%E6%96%B9%E6%99%B4%E5%AD%90