久しぶりに別府に行きました。

別府は温泉街。

いまインバウンドの外国人客が大勢来ていて。別府駅でも数多く見かけました。

ただし街はすこしひなびていて、昔からの商店街は店もなくガランとしているところもあり、昔の熱海のような印象はぬぐえませんでした。

しかし最近では少しずつ若者向けの店もでき始めていて、ちょっとしゃれたバーや居酒屋、クラフトビールの店などもできています。

私が今回、別府で行きたかったのは百貨店。

トキハ別府店です。

大分の百貨店と言えばトキハ。(ときわ　と読みます)

今から30年ほど前に毎月のようにお邪魔していた百貨店の別府店です。

当時は本店のある大分市に泊り、毎月、大分で仕事をしていました。

先輩のTさんともう一人のTさんに連れて行っていただき、毎月3人で大分に行っていました。

いつも仕事が終わるとトキハさんのAさんやYさんがご一緒してくれて、大分のおいしい食事に連れて行ってくださいました。

私は当時まったくお酒を飲めなかったので、「このお酒おいしいですよ」と言われて飲んでも、どうしても飲めない。

飲めずに水飲みながら食事をしていると、

「この料理にはこのお酒がおいしいので飲まないとだめだよ」

と先輩にもお客様にも指導されながら、必死で飲んでいました。

それを毎月続けていたら、ある時から急にお酒が美味しくなってきて、お酒を少しはのめるようになってきたのです。

私が今、お酒をある程度飲めて、おいしいなあと思えるのは、まちがいなく大分の街のおいしい魚とお酒のおかげ。

そして大分に連れて行ってくれた先輩方のおかげ。

何と言ってもトキハさんのおかげなのです。

当時は大分市中心部にあるトキハ本店で仕事をしていたため、別府には一二度しかお邪魔していません。記憶にあるのは1回だけ。

ですので別府はほぼ知りませんでした。

今回、別府ではトキハ別府店を見たいと思っていてじっくりと見てきました。

別府店は7フロアほどある比較的大きな百貨店です。

駅近ではありませんが高速バス停が目の前にあります。

別府はわりとバス、車文化なので、駅よりも海側のバスや車で行けるような立地のほうがベストだったのだと思います。

おもしろいのは、地下の食品ブロアの奥に、足湯があります。

日本の百貨店で足湯があるのは、昔、大森にあったダイシン百貨店(ドンキに吸収されてしまい閉店)とトキハ別府店くらいてじょう。

トキハ別府店ではこんなに大きなスペースを使って外からも中からもこの足につかることができます。

別府には駅前にも足湯がありますし、いたるところに日帰り温泉があります。

そんな雰囲気を百貨店でも味わうことができます。

また、その横には湯けむり横丁という座敷のある飲食スペースがあります。

百貨店の飲食で地下にこれだけのスペースの座敷を用意している店も見たことがありません。ファミレスではなく横丁を作ったというのは斬新です。

このような地域色をだしたフロア構成はとてもおもしろい取り組みです。

このような特色のある別府店ですが、実際に百貨店として利用されているのは地下から3Fまで。

その上は家電量販店や貸しスペース、ゲームセンターなど、百貨店ではなくなっていました。1にも大きく無印やスターバックスが入っていました。

地方都市での百貨店という事業モデルの限界も感じる視察となりました。

温泉街別府を支える重要な核店舗がトキハさんです。

トキハさんが元気じゃないと街も賑わいが薄れます。

この広いスペースを活用して、もっと地域の産品や地域の方々を紹介する取り組みができればもっと盛り上がりそうだと私は感じました。

いかに地域に密着し地域と共に発展するか。

地方都市の企業、小売業のテーマです。

今日も地域とつながっていけるいける!!

別府のトキハ百貨店には足湯がある