米国のマクドナルドで新しい動きが起きています。

それは従来のハンバーガー中心でマクドナルドの商品だけを扱っていたところから、新たにクリスピー・クリームと業務提携し、マクドナルド店頭での販売を増やしていくようです。

米CNNの報道によると、米国内のマクドナルド店舗で、クリスピー・クリームの「オリジナル・グレーズド」「チョコスプリンクル」「チョコクリーム」の３種類について１個ずつ、または６個セットで販売していくとのこと。

先行してケンタッキー州のマクドナルド１６０店舗でテスト販売を2022年から取り組んでいたようで朝のメニューに入れ込んで販売していたのですが、予想以上に売れ行きが良かったそうです。

(写真　クリスピー・クリームドーナツ)

２０２６年中には米国内の全店舗　1万3000店舗で販売を検討しています。
クリスピー・クリームではマクドナルド手の提携を記念してドーナツを無料配布。

同社の株価はこの日、３９％上昇。

同社にとっては大きなプラスになっています。

さて、この提携。

マクドナルドにとっては新しい商品を付加することで、新規顧客開拓につながり、またアイドルタイムの売り上げをとることもできます。

今まであまり甘い物が品揃えになかったこともありますので、売れ行きがいいのは当然とも言えます。

クリスピーにとっては、新しいチャネルにマクドナルド店頭が加われば、もちろん自然と売り上げが純増されるので、＋以外のなにものでもないでしょう。

課題は2点。

ひとつは、両社のブランドイメージが守れるかという点。

クリスピーは日本でもクイーンズ伊勢丹などに同社のオリジナル什器を提供し、クリスピー・クリームドーナツを販売する取り組みをしています。

新規チャネル、自社以外の販売場所で商品を売ることはやっていますので、ブランド棄損はないでしょう。

しかし、マクドナルドは自社以外の商品を全面的に販売することはあまりありません。コカ・コーラなどのドリンクは目にしますが、フードで他社製品をここまで本格的に販売するのは初めてではないでしょうか。

この点でマクドナルドにとって売り上げプラスにつながるかもしれませんが、それが長く販売され定着されるかは微妙です。

もうひとつは、クリスピー・クリームがドーナツをどうやってマクドナルド全店に配送するのかという点です。

1万3000店舗に配送することができるのか。

毎日配送が可能なのか。

しかもそれほど多い個数ではないものを配送して利益がとれるのか。

そんなことが気になります。

マクドナルドの厨房設備で簡単にクリスピーのドーナツが揚げられるように冷凍商品を開発していて、それをハンバーガーのような商品と一緒に事前に各店に送れるような取り組みになっているのであれば可能です。

今回の提携の裏にある、製造・物流の仕組みづくりはどうなっているのかです。

今後はこうした課題をどうクリアするかですが、マクドナルドも従来型の業態のみでは売り上げ拡大が難しいということです。

今後はさまざまな新業態や新サービスの開発がでてくるでしょう。

新しいつながりをどのように作っていくか。

企業のテーマです。

今日も新しいつながりを作っていけるいける!!

米国マクドナルドでクリスピー・クリームのドーナツが販売されて広がっていくようだがその行方は?