ふるさと納税の返礼品問題は常に取り上げられる内容です。

あまりにも行き過ぎた返礼品に対して総務省や財務省、都心と地方行政など、さまざまな関係の中であれはだめ、これはいい、それは行き過ぎ、これはその範囲など、いたちごっこが続いています。

あまりにも行き過ぎて規制されてしまう例もありますが、その多くの問題は「その地域にとってその商品は関係ないのでは?」という返礼品が問題になっています。

そこで生産もされていない、出荷もされていない。

そもそもその土地とその返礼品に何のかかわりもない　となってくると、単なる景品になってしまうため、問題視されるのです。

ふるさと納税というだけあるので、やはりその地域となんらかの関係性があることが条件であるというのは守るべきポイントのように思います。

その点で、豊島区が新たに追加する返礼品はなかなか良いものです。

それが「池袋でコスプレできる」という返礼品。

これは池袋ならではの返礼品です。

しかも物ではなくコトを提供している点でも興味深い内容です。

豊島区の中心地、池袋は、アニメや漫画の聖地として広く知られています。

特に池袋駅周辺はアニメイトなどのアニメ関連専門店も多数あります。

アニメ好きの人たちが池袋に集まる　というのは以前からありました。

最近ではアニメイトグループのハコスタがコスプレイベントを毎月のようにやっています。

全国にもこのイベントは広がっているので、そういう意味では毎週のようにコスプレイベントが開催されています。

それが「アコスタ」。

サンシャインシティなどを中心に、コスプレ好きが集まるイベントとして有名です。

すでに10年以上続いているコスプレイベントです。

(写真　アコスタより)

今回、豊島区が用意したプランは、プロのメーク、カメラマンによる撮影をセットにしたもの。

プラチナプランが53万円程度。

ゴールドプランが22万円程度。

プラチナプランはなりたいキャラクターを自由に選べて衣装もすべて用意してもらえると言います。

まさに、「普段はコスプレイベントにはなかなか参加する勇気はないけど、ここまで用意してくれたら参加してみたい」という隠れコスプレファンにはたまらないプランです。

自分ですべて用意してコスプレイベントに参加するとなると、自分の意志で荷物も持ちこんで参加しなければならないので、かなりの本気度がまわりにも伝わってしまいます。

しかし、区の返礼品となれば、「いやー、豊島区の返礼品でコスプレイベントに参加できることになってやってみたよ」と友達に話ができるので、積極的ではなく、たまたまそのような場面に参加しただけ　という言い訳(?)も成り立ちそうです。

まさにこの、地域ならではの特徴を活かした返礼品は、とても良い返礼だと思いますし、池袋でしかできないものかもしれません。

最近は東京23区から地方に税が流出するという話ばかりでてきますが、東京の区も豊島区のような独自の取り組みをしていけば、地方から税を集めることもできると思います。

要はどう工夫するか。

ふるさと納税はそのアイデアが試されていると言えます。

何事もクリエイティブさが必要になっています。

今日も自由な発想でいけるいける!!

ふるさと納税返礼品にコスプレ