最近の転職市場で「広報」が人気のようです。

広報は広報でも企業広報。

昔は投資家向けのIR責任者としての広報が重宝された時期がありましたが、いま人気なのは、企業のマーケティング系広報。

つまり、SNSなどを使って企業の取り組みを若者に広げたり、プレスリリースを発信して、企業の新商品を告知したり。

インフルエンサーを集めて企業活動を伝えて口コミを誘発させたり。

自らがインフルエンサーとなって情報発信するなど、企業内で、自社の活動を積極的に広げてくれる役割である広報が引く手あまたのようです。

(図表　共同印刷HPより)

エン・ジャパンの転職サイト　「AMBI」　「ミドルの転職」をもとにまとめたデータが紹介されていました。

それによると2022年時点で年収は595万円。18年比で63万円高くなっています。

求人数は18年を100とした場合に254まで増えています。

今はあらゆる求人が増えているとは言え、広報は2.5倍に増えています。

これはなかなかの人気職種と言えるでしょう。

私の知っている広報の方々の場合、ひとつの会社で数年広報業務に携わってから、いくつかの会社を転職し広報のプロとして活躍している方が多いように感じます。

以前は社内でこのような人材を育成するパターンがほとんどでしたが、今は何と言っても取り扱う業務の幅が広く、作る内容のクオリティも高い物が求められています。

以前ならプレスリリースだけを投げていればまだ済んでいた業務が、それだけで不十分になりました。

ただリリースをだすだけならバイトでもできます。

今はそのリリースが確実に拡散のきっかけになったか。何かに実際にとりあげられたか。

それが世の中に広がっているかといった結果が求められます。

するとそのような広報業務を扱う代理店やPR会社とのつながりも必要になり、ある程度事情がわかっている人がリリース発信しないと意味がなくなってきたのです。

さらに、質を求められる消費財系の大企業では、マスコミとのパイプがどれだけあるかが問われます。

そのような人脈を新卒でなんとなくやってきた広報の人はもっていません。

となるとどこかの会社でバリバリやっていた広報のプロが必要になります。

結果的に中途で広報のプロを探すことになり、転職市場での広報の価値が高くなるのです。

現在はこれに加えて、情報発信の種類も増えています。

SNSでさえ、インスタとツイッターではその拡散の方法が違いますし、ユーチューブなどの動画配信もある。

さらにその運用、運用ルール、クオリティチェック、ネット販売などまでカバーするとなったら仕事はかなり広くなります。

これらすべてを統括することになると選任人材がいなければ難しい　ということで各社ではWebマーケ出身者、SNSを仕事で扱っていた人、動画配信をしていた人などを探すようになっているのです。

今やSNSを扱えないと広報はできないと言ってもいいかもしれません。

日本では8300万人以上がSNSを利用している(ICT総研)そうです。

情報発信元としてSNSをどれだけ企業のために有効利用できるか。

これからの企業広報に求められる最大の役割です。

会社のこと、商品のことを正確に、そして興味をもってもらえるように伝えること。

これはこれからますます強まるでしょう。

情報過多時代に、選んでもらえる発信はなくてはならない仕事です。

今日も自社のことを正確に伝えていけるいける!!

転職で広報が人気