昨日は宮城の仙台から車で1時間ほどのところにある、作並温泉でお客様の会社の幹部合宿を行いました。

いつもは秋保温泉の旅館で合宿なのですが、たまには別の場所でやろうということになり、「作並温泉ならニッカウイスキー工場がありますよ」との一言で、こちらになりました。

合宿のひとつのメニューとしてニッカウイスキー工場を視察することもスケジュールに入れて、旅館での研修を時間通りに終えて、同工場を視察してまいりました。

 

 

 

ニッカウイスキーの宮城峡蒸留所という工場です。

同社は余市蒸留所が有名ですが、こちらの宮城峡もとても大きな工場で、今も毎日大量のウイスキーを蒸留している工場でした。

 

ウイスキーはすぐにお酒になるわけでなく、作ってから何年も寝かせて商品になって一般流通していくので、とにかく時間がかかります。

同工場にも樽でたくさんのウイスキー原酒がありました。

これだけあればウイスキーが足りないことはないだろう(一樽で600本分とれるという話だったので)と思ったのですが、まだ出荷できる状態ではないのでしょうね。

これだけあっても世の中の需要に追いつかないほど、日本のウイスキーは人気なのです。

 

 

ニッカウイスキー工場の視察は70分ほど。

坂本さんという前職の消防署を定年でやめてこちらに移住してきたおもしろいおじさんから説明を受けながらまわりました。

おもしろかった。

 

ウイスキーの醸造工程、貯蔵状況、そして試飲などさせていただき、とても勉強になりました。

 

 

特に、同社の創業者の竹鶴政孝氏が、本物のウイスキーを作り上げるためにスコットランドに学び、本物のおいしいウイスキーをつくるため、国内に複数の工場を作り、まったく異なるタイプのウイスキー醸造に取り組んだのです。

それぞれの工場でできた原酒をブレンドさせて、最高の味を作るという取り組みをしたかった という話は職人魂を感じるものでした。

 

工場建設の理由が単なる売上拡大のためではなく、本当においしい日本発の本物のウイスキーをつくるためだったというのはじーんときました。

 

このウイスキーをつくるために大切なのは、水。

竹鶴氏はこの隣に流れる川、新川(にっかわ)の水を一口飲んだ瞬間にここに工場を作ることを決めたのだそうです。

 

そのくらいおいしい水がある場所。

この川があるからウイスキーが作れています。

だからこそ、この工場を作る際には木の伐採はできるだけ少なくして、土地の形状をそのまま活かして工場を作ったそうです。

なぜならウイスキーは人が作るというよりも、人の手を離れて樽につめられてから、じっくり自然の中にある貯蔵庫で寝かせます。

貯蔵庫の床は土でできていて、この土地とつながっています。

だからまわりの自然に活かされて出来上がります。

自然を壊してはだめだというのが工場建設時の竹鶴氏の考えだったとか。

 

だからこんなに素晴らしい景観を保った中で工場が稼働しています。

非常に静かなとても良い空間でした。

 

同社の作る逸品をいただきましたが、私のようにウイスキーをほぼ飲めない人間でも、「これはおいしい」と思えるものに出会いました。

そしてこの工場ででてくる炭酸水が驚くほどうまい。

今まで飲んだ炭酸水で一番おいしかった。

(でもそれは販売してないそうです)

 

このようなおいしいウイスキーを作るために必要な水。自然。

私たちはそうした自然の中で生きているのだということに気づかされたニッカ宮城峡工場でした。

 

また行きたいですね。

 

今日も自然の中で生かされていることを感じていけるいける!!