日本行政のDXはかなり速いスピードで進んでいるのかと思っていましたが、どうやらそうでもないらしい。

戸籍謄本などの戸籍証明書の電子交付。

とても簡単なことのようですが、まだ紙でしか申請できない場合が多い。

これをPDFデータで取得できるようにして、PDFデータで提出できるようにしようとしているらしい。

まだそれができていないのかと驚きました。

 

(写真 戸籍謄本サンプルイメージ)

 

と言うのは、私の場合、戸籍が以前は出身地にあったため、パスポートを発行したり、さまざまな書類提出の際に、毎回、地元の親に戸籍謄本を依頼して、地元の役所に取りに行ってもらい、それを郵送で送ってもらうという手間がかかっていました。

早く欲しいのですが、依頼して親が行ける時にとってもらうまで数日間、それをまた郵送で送ってもらうのに数日間、結局1週間くらいはかかるので、必要な時にすぐに手に入れられないということがよくありました。

 

親がいなくなり頼めなくなってからは、直接、市役所に郵送を依頼するのですが、それも手間がかかりました。

親が亡くなってから姉に頼むこともありましたが、仕事の合間に市役所に行ってもらいそれをまた送ってもらうのもまた同じ手間がかかっていました。

 

あまりにも面倒なので、戸籍を東京に移して近くの役所の出張所で申請して発行してもらうようにしてからは、比較的スムースに入手できるようになりました。

しかしその手続きのために地元の役所に出向き、手続きのための書類をだし、それをまた東京の役所にだし、移行手続きをするという手間がかかりました。

 

結局、戸籍関係の書類を入手する という非常に単純なこと、単純な書類のはずですが、これだけはリアルに役所に行かないともらえないという状況が長く続いてきました。

 

今ではやっと役所の窓口にさえ行けば、紙の書類をすぐに受け取れるようになりましたが、電子データでもらうことはできません。

2年前にパスポートが切れたのであらためて新規に申請しなおしたのですが、やはり紙で戸籍証明をとってそれを窓口に持っていくという手続きはそのままでした。

以前よりはネットでできることも増えたので手間は半減し、入手までの時間もかなり短くなりましたが、それでもデータでやり取りできればもっと速いのにと感じました。

 

今ではマイナカードがあればコンビニなどでも戸籍証明はとれるようになりましたがあくまでも紙のプリントアウトです。

また、広域交付という仕組みも今は始まっているので本籍地以外の市町村で戸籍証明をとれるようになっているようです。

これも紙でのプリントアウトです。

 

現在、戸籍証明を電子交付している自治体はまだ「ない」のだそうです。

これにも驚きました。

 

この30年間、戸籍謄本などを入手して提出する機会があるたびに、こうした手続きの煩雑さに時間をとられてきました。

さすがにそろそろデータにしてほしい。

そう思っていたら、戸籍謄本を電子交付 という新聞の見出しを見ました。

しかし、今できるわけではなく、「法務省とデジタル庁が連携し2024年度中に結論をだす」とあります。

 

まだその方向で進んでいるだけで、決まっていないのです。

 

遅い。

あまりにも遅い。

すべての行政を横並びでできるようにしなければならないので、そのシステム構築費用などがかかるのかもしれません。

個人情報の中で、何かの時に必ず必要なデータなので情報の流出などに気を付けなければならないのでより一層の安全性確保に時間がかかるのかもしれません。

しかし、それにしてもこれだけのことを動かすのに時間がかかりすぎている。

 

こんなに単純なものすらデータにして簡単に取り出しできるようにできないのですから、日本のDXが遅くなるわけです。

人手も必要です。

全部自分でデータをだせるようにすれば、きっとそれにかかわる行政の人の手間もなくなり、効率的なはずなのに。

 

このような非効率なことがすぐに改善できないというのは、日本の大きなロスにつながっていると思います。

 

もっとスピーディーになってほしい。

そう感じました。

 

そうしたほうがいいことはできるだけ早く意思決定する。

経営の現場でもそれを意識して取り組むきべだと戸籍謄本の電子化を見て実感しました。

 

今日もスピードを重視していけるいける!!