先日、銀座の三越銀座店に行ってきました。
平日でも銀三はお客さんでいっぱい。
入口にあるディスプレイ前で写真を撮る外国人観光客も多く、店内は訪日客と日本人客が入り混じり、大変な賑わいでした。
地下の食料品売り場で、お弁当売り場をのぞくと、まだ17時くらいの時間にもかかわらず、お弁当が売り切れ続出。
並んで買っていると、その列に並んでくるのは訪日客。
「てんぷら〇△×・・・・・・・・・・・・」
と話をしながら2人組が私のうしろに並びました。
何語がわからない言葉で話をしていましたが、「てんぷら」だけはわかりました。
私の好きなお弁当屋さんで、亀戸 升本という店があります。
よくお弁当を頼んでいた店で、ロケ弁などでもたぴたび使われていてタレントさんたちにも人気のロケ弁です。
私はここの定番ですが季節の一品をとりいれた弁当が好きでこの日もこの弁当を買いました。
すみだがわ あさり飯 1485円。
(写真 升本HPより)
これがとっても美味しいのです。お弁当で1500円するので高いのですが、高いだけのことはあるお弁当です。
しかし訪日客の方が買っていたのはさらに高いてんぷら入りのお弁当。
やはり訪日客は予算が高いといか、私の買ったのは10ドルくらいですから、20ドルくらいの3000円弁当でも安いのだと思います。
日本の弁当のクオリティの高さに驚いている訪日客は多く、インバウンドでも特に高いお弁当が売れています。
三越伊勢丹の2025年3月期の連結純利益は580億円になりそうとの見通しを発表しました。
50億円の上方修正です。
売上ではなく純利益でプラス50億円ですから、相当な増益と言えます。
売上は5560億円。営業利益は720億円。
増配も決めています。
新宿の伊勢丹メンズ館にはルイ・ヴィトンがオープン。
外商も相変わらず好調。
特にインバウンドでラグジュアリーブランド、時計、バッグなどが売れてインバウンド売り上げが1480億円。30%近い売り上げはインバウンドという比率の高さです。
免税売り上げがこの数字の元になっていますから、さきほどの弁当を買ったり、パンを買ったり、お菓子買ったりなどのもっと日常的な買い物も含めたら、インバウンド売り上げはさらに高まっているでしょう。
インバウンドはこれからますます高まる可能性は高いので、百貨店はしばらくはインバウンド需要に支えられて伸びると思います。
ただし、これはいつも繰り返しているのですが、為替変動や円高が続いたり、さまざまな社会的要因、経済的要因、あるいは国と国との関係性、戦争などの広がり、天候異変も含めて、インバウンドが継続してよいと言い切れるかと言うと非常に不透明です。
一気に株価が落ちると富裕層が「逆資産効果」となり、一気に消費が冷え込みます。
どこかで戦争やクーデターが起きて出国自体できなくなることも考えられます。
円高がこのまま進行していったら日本で消費するメリットが減るのでがくんと訪日客が減る可能性もあります。
ですから百貨店はこうしたことに依存するだけではやっていけないという危機感を持つことです。
依存した瞬間から業績が悪くなります。
依存しないと業績を上げられない面もあるので難しいですが、ここがこれからの大きなテーマです。
都心では人が集まって訪日客でわいていますが、地方百貨店は続々と閉店が続いています。百貨店なし県も確実に増えていきます。
いかに普段からお客様に使いやすい店であり続けるか。
どんな新しいことを取り組んでいくのか注目したいと思います。
今日も百貨店の新しい取り組みを期待していけるいける!!