昨日のITmediaビジネスオンラインから連載記事が公開されました。
それがこれ。
二重価格を日本で導入、運用するためのポイントについて書きました。
(写真 TBSニュースより)
ここでいう二重価格というのは、海外からくる訪日客向けの価格と国内在住者向けの価格を分けて、商品やサービスの価格を設定することを言います。
今までは日本ではこのような価格設定は見られませんでした。
いわゆるツーリストプライスというものです。
海外旅行者は高くても我慢してねという価格。
これを日本でも取り入れようという動きがでてきているです。
結論から言えば二重価格は日本でも広がっていくと思っています。
ただ、単にインバウンド向けの価格を設定しましたのでよろしく ということでは日本らしくないというのが私の主張です。
日本でいきなり二重価格が横行し、すし屋で、
「あなたは外人だからこのコースは10万円です。日本人か日本に住んでいる人なら2万円ですが海外からの旅行者は価格が決まっているので10万円払ってくださいね」
と一方的に言われたらどうでしょう。
誰もいい気持ちはしませんし、日本人こそ、このような対応に抵抗があるのではないでょうか。
なんとなくせこい。
急に訪日客からお金を高くとるな という声がでることでしょう。
私は高く設定することが悪いとは思いません。
接客するのも大変な店はありますし、インバウンド向けメニューを作成したり、何が食べられて何が食べられないかを調べ用意したり、日本語で通訳しながら料理をだしたりなど、大変な面もあります。
その意味で訪日客は高くてもいいのですが、単に価格が高いだけではだめだと思うのです。
商品内容がまったく同じなのに価格だけが高いというのでは日本での商品・サービスっぽくない。
日本ならではのサービスをそこに付け加えるべきだと思うのです。
たとえばすし屋なら、その訪日客の好きな一品を追加で握って差し上げるとか、一杯お酒をサービスしてあげるとか、そのお酒をいれた桝が店のオリジナルのもので、それをそのままプレゼントで差し上げるとか。
そんな+ワンのサービスができるのではないかと思うのです。
原価がかかって抵抗あれば、スタンプだけでもいいし、クーポン券でもいい。
滞在中にもう一回来てくれたらドリンク一杯サービスのチケットでもいい。
なんでもいいので、何か特別な体験やサービスがつくという形をとったらどうかと思います。
単に価格が二つにわかれているのであれば、海外のツーリストプライスと同じ。
日本は日本ならではの二重価格対応が必要であると思います。
これから年間6千万人のインバウンドを政府は掲げています。
そこまでいくかは別として、今のペースでいけば今年3500万人、来年4000万人の訪日客も見えてきます。
日本の商売も海外からのお客様に対してどう対応していくか。真剣に考える必要がでてきました。
感情的に二重価格は嫌だ ではなく、 冷静に、どう対応したら喜んでいただけるかで設定していきましょう。
今日も二重価格を日本流で考えていけるいける!!