僕の好きな映画を邦画・洋画、それぞれベスト3を発表します。
いよいよ邦画1位ですね。
第1位『麒麟の翼』
東野圭吾さん原作の小説を、TVドラマ化した作品の劇場版です。
冒頭、腹部を刺された男性が日本橋にある麒麟の像の下で力尽きて倒れるところから始まるんですが、
なぜ被害者は、誰にも助けを求めず交番も素通りして、ここまで来たのか、その謎が作品のポイントになるんです。
確か、DVDデータという雑誌を読んでる時に、この作品を見つけて面白そうだなと興味が湧きBlu-rayを購入したんだっけな?
「新参者」加賀刑事と松宮刑事のコンビが、事件の謎を捜査するんですけど、被害者にとって全く縁のない日本橋で、彼は何をしていたのか?
追求すればするほど謎は深まっていくんですよ。
「この謎に泣く」っていうキャッチコピーの通り、全てが明らかになった時は、僕も涙腺が緩くなってしまいました。
被害者のカバンや財布を持っていたことから、犯人扱いされた男性。
しかも、逃げる途中トラックに跳ねられ意識不明の重体っていうことで、上は彼を被疑者として会見すると決めてしまい・・
でも、事件の真意は全く違う視点で。
刺された青柳さんの息子、悠人くんが関係していたんですよ。
高校生の悠人は、中学時代、水泳部の大会でリレーメンバーに抜擢された唯一の2年生、吉永くんが失格の原因となるミスをしてしまい、
悠人くんを含めた3年生が、夜の学校のプールで訓練してたんですが、顧問の先生に見つかってしまい、慌てて逃げ出そうとしたんですが、吉永くんは溺れた状態で。
先生が「早く行け!ここにはいなかったことにしろ!」と、真実を隠蔽してしまうんです。
高校生になった悠人が、たまたま吉永くんの母親が書いているブログを発見して、なんの慰めにもならないだろうけど、と感じながら、
百羽のツルをお供えし、そのことをブログにコメントしていたんです。
ところが、ある日、父親に知られてしまい、ツルのお供えをやめてしまった悠人。
その代わりに父親が七福神参りをしていたんです。
そう、青柳さんは日本橋で七福神参りをしていたんですよ。
だんだんと事件の真相に近づいてきましたね。
そして、吉永くんの事件を知ることに。
息子との仲は悪く、話しかけても拒否されてしまい、リレーメンバーの1人だった杉野くんを呼び出し、事件のことを訊き自分の息子がしてしまったこと、
そして、自分も悠人と一緒に罪を償うと決心。
怖くなり嘘をついた杉野くんは、ナイフで青柳さんを刺してしまい。
父親が自分の息子のためを思い、やっていたことを知った悠人くんは「信じていいんですね」と涙を流すんです。
一方、水泳部の事件を隠蔽した顧問の先生は加賀刑事の取り調べで「子供たちの将来を考えてしたことです」と主張するが、それって間違ってますよね。
あのプール事故の時、悪いことをしても黙っていれば許されるってことを教えたから、
杉野くんは自首しなかったし「これが、あんたが作った将来だ!」と言われ、これには僕も納得しました。
悪いことをしたら、素直に認めてそれを償うことが大事ですもんね。
加賀刑事は「そんなことも分からないんだったら、あんたは教師を辞めろ、あんたに人を教育する資格はない!」と言いました。
僕も思わずハッとさせられ、自分自身を自問した瞬間でした。
僕は、この作品を観るたび、何度も考えさせられています。
だから「麒麟の翼」は僕にとって、すごく大切な作品なんです。
ところで「麒麟の翼の像」は、本当に日本橋に実在してるそうですよ。
この像は勇気の像という認識をされてるそうです。
そして、日本橋というところは日本の道がここから始まってるところでもあるらしいです。
僕もいつか実際に行って、生の麒麟の像を見たいな~って思ってます。