アシタカはなぜカヤにもらった小刀をサンにあげたのか考察! | 萌え(м・ω・ё)萌え

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考えさせられる深いアニメ「もののけ姫」。

イケメン主人公のアシタカは、カヤにもらった小刀をサンにあげてしまう。

そこには一体どんな意味があっただろうか?

 

村を出る時、カヤはアシタカの身が守られるよう祈り、小刀を渡した。

しかし、最終的にはこの小刀をサンにあげてしまう。

このことに、ネットでは賛否両論あるようだが、私なりにこれを考察してみます。

 

 

 

小刀をアシタカへ渡すカヤの想い

アシタカの許嫁だったカヤはどんな想いで小刀を渡したのか?

そのヒントは見送りのシーンにあります。

 

 

カヤ
「兄さま」

アシタカ
「カヤ」
「見送りは禁じられているのに」

カヤ
「おしおきはうけます」
「どうかこれを。私のかわりにお伴させてください」

アシタカ
「これは?大切な玉の小刀じゃないか」

カヤ
「お守りするよう息を吹きこめました」
「いつもいつもカヤは兄さまを思っています」

アシタカ
「わたしもだ。いつもカヤを思う」

このやりとりから見ても、カヤが本当にアシタカの身を案じて想っていることがわかる。

一緒にいてほしい、そばにいてほしいという自分の願いよりも、何よりもアシタカの身に危険なことがないことだけを祈っている。

 

 

この短いシーンだけで、伴侶としては素晴らしい姿を見せてくれるのがカヤだ。

また、見送りが禁じられているにも関わらず、お守りとしてどうしても小刀を渡したかった。

 

 

ただその想いだけがとても強く感じられる。

カヤから小刀を受け取ったアシタカの想い

小刀がカヤの手からアシタカへ渡されるシーンをもう一度。

カヤ
「兄さま」

アシタカ
「カヤ」
「見送りは禁じられているのに」

カヤ
「おしおきはうけます」
「どうかこれを。私のかわりにお伴させてください」

アシタカ
「これは?大切な玉の小刀じゃないか」

カヤ
「お守りするよう息を吹きこめました」
「いつもいつもカヤは兄さまを思っています」

アシタカ
「わたしもだ。いつもカヤを思う」

この一連の流れでわかるのは、カヤの心の想いをきちんとアシタカは受け取っているということ。

想いは形として残し、それが小刀だったということ。

 

 

カヤがどんな気持ちで見送りに来てくれたのか。

それを瞬時に理解し、感じ取り、きちんと受け取っているところもイケメンなアシタカです。

カヤとアシタカは再開を約束しない

カヤとアシタカのやりとりを見ると、一切無駄な会話がない。

自分が何を思っているのか?

それだけをお互いにストレートに伝えているために、お互いにその意図をしっかりと受け止めている。

カヤが「行かないでほしい」、アシタカが「行くのをやめる」などと言い出せば、二人は何かがずれていただろう。

 

そのどちらもなく、互いに運命を受け止めて、今できることは何かをきちんと見定めている。

再開することは約束はせず、それもただ運命に委ねる。

それが二人の結論だということなのだ。

去り際のアシタカのセリフの意味は?

アシタカは、カヤと別れる時に

「わたしもだ、いつもカヤを思う」

それだけを言い残して去っていく。

この時のアシタカの心境はどうだったのか?

やはりここでも心の強さがうかがえる。

今は自分の運命を見定めにいくしかない。

カヤならわかってくれる。

いつ戻れるのか?

戻るのか戻らないのかもわからない。

ただ、いつもカヤを思うことだけは約束する。

そういった思いをこめた短いセリフだ。

 

作品を見ていると、アシタカは女たらしだとか嘘つきだとか言われるが、それは第三者目線で見ているからだ。

カヤの立場から、それが本当でも嘘でも関係はない。

戻ってこなかったとしても、アシタカがいつも思ってくれていると思えばカヤは強く生きていける。

それをわかっているのかいないのかはわからないが、さらっと言ってしまうアシタカは素晴らしい。

その言葉は、嘘でもなんでもないその時の素直な気持ちだということだ。

アシタカはなぜカヤにもらった小刀をサンにあげてしまったのか?

さて、ここからが本題。

セリフなどはすっ飛ばして、なぜカヤにもらった小刀をサンにあげたのかだけにフォーカスしていきます。

アシタカは、自分がいつも身につけていたその綺麗な小刀をサンに渡す。

 

そして、最後のシーンでは「会いに行くよ。ヤックルに乗って」と言っている。

これは、どこかで見たことのある光景だ。

そう、アシタカとカヤのやり取りとそっくりである。

アシタカはカヤから想ってくれる気持ちと小刀を受け取った。

そして、カヤにはアシタカから想っているという言葉を残した。

 

こうして、二人は互いに愛を与え合った。

アシタカは、いつも身につけていた小刀をサンに渡した。

サンはそれがあれば、これまでの出来事とアシタカの想いにいつでも触れることができ、強く生きられる。

そして、最後に「会いに行くよ」と言ってあげることで、その別れを辛くならないようにしている。

アシタカはカヤにもらった愛でここまで強く進んでこれた。

今度はそれをサンにも分け与えたということだと私は見ている。