私はわりと厳しい両親に育てられたと思う。祖父母とも一緒に暮らしていたため、私が小さい頃は母は常に台所に立って料理をしていた。
父は仕事をしていて、帰宅すると夕飯を食べ自分の父と話をしてテレビなどを見て寝るという1日。夕飯の間はいつも両親と祖父母達の会話ばかりで私が話をする時間はなかった。
その会話もいつも楽しそうではない。祖父母が毎日のように口喧嘩をしている。内容まで覚えていないが夕飯の時間は全然楽しくなくて早く終わればいいと思っていた。

母親と私は仲が悪いわけではないが、必要以上には話していなかったように思える。というか、話す時間がなかった。学校から帰ると宿題をして、4年生頃には習い事を週5くらいしていた。送り迎えはしてくれていたが車の中で何か話していたような記憶もない。

小さい頃の記憶の中に家族と会話をして楽しいというものがないのだ。父は口調が強いのでいつからか父は怖い人というイメージがついてしまい、話をするのも怖かった。小学校3年頃からだろうか、そんな日が続くと父と何を話して良いわからなくなっていった。

ある時、宿題で言葉の意味がわからないところがあった。母に聞いたら、自分で辞書で調べなさい!と言われ怒られたように感じた。毎日わからないところを聞いていたわけではない。勉強の事でそんなに聞いた事もなかった。なのに、その1回の印象が強すぎて、私は母にもう聞くのをやめようと思った。

そうやって、家族と話すのが楽しいと思えなくなっていった。会話する時も家族の顔色をうかがいながら話しかけていた気がする。
だからなのか、話す事に苦手意識がずっとある…。