まだスカパーの無料お試し期間です。


ザッピングしてたら、映画チャンネルで偶然放送してたので衝動的に見ました。


「大日本人」と言えば、松本人志の初監督作品です。


んで、酷評を受けた話題作ですね。


「松本の才能は枯れた。」


「映画監督は向いていない。」


などなど。


面白くないって話は聞いてましたけどね。




んで、自分の感想は一言。



「見ててイライラする。」



松本人志がやろうとしてることは分かるんですよ。


松本らしい、既成概念をちょっとヒネた方向から見ることで、笑いを見出そうとする手法。


「ごっつええ感じ」でやってた「トカゲのおっさん」のコントが近い感じじゃないでしょうか。


本人たちは一生懸命にごく普通の生活をしているのに、それがハタから見ると妙に面白かったりするといったような。


この「大日本人」は、ウルトラマンのパロディです。


ウルトラマンって、日本人にとっては不変のヒーローです。


だれもが知ってる日本を代表するヒーロー。


でも、見方をヒネらせると、


「街中でドタドタ戦って、壊れた建物は誰が直すんだろう?」


とか、


「三分しかいられないなら、最初からスペシウム光線出せばいいのに。」


みたいなところにツッコミどころが生まれます。


大爆笑するような笑いじゃなくて、ニヤリ、もしくはクスリと笑えるような笑い。


そんな感じに見方をヒネらせて、


「もしウルトラマンが現実の世界にいたら」


をテーマに笑いを見出そうとした作品が「大日本人」なのではないでしょうか。




もし、ウルトラマンが現実の世界にいたら。


ウルトラマンは本当に不変のヒーローでいられるだろうか?


ずっと同じことやってると、ウルトラマンや怪獣の存在に住民は慣れてくるんじゃないだろうか?


もちろん、怪獣から街を守ってくれるのはありがたい、でも街を壊すなとか、もっと上手く戦えとか市民の不満も出るのではないだろうか?


ウルトラマンにも日常の生活があるだろう、それは一般人とは違う特別なものなのだろうか?


本当はウルトラマンは普通の日本人とあまり変わらない生活をしてるんじゃないだろうか?


普通にメシ食って、掃除して、朝起きて夜寝て、、、


恋愛して、結婚して、子供ができて、夫婦にすれ違いが生じて、離婚して、ウルトラマンは親権を取れず月イチで子供に会って。


ひょっとしたら、みんながウルトラマンの正体を知っていて、まるで芸能人かのような扱いにされているんじゃないだろうか。


活躍は新聞に載り、その活躍ぶりが世間に評価されたりしてるんじゃないだろうか?


ウルトラマンの活躍をマネージメントする人もいるかもしれない。


そもそも、ウルトラマンはいきなりウルトラマンとして存在しているのではなく、伝統芸能のように代々受け継がれていくものかもしれない。




と、そんな感じに、


「もしウルトラマンが現実の世界にいたら」


をテーマに、シュールな笑いや小ネタを肉付けしていくように作られた映画という風な印象を受けました。


ですからね、この映画にはストーリーがないんですよ。


あるテーマが先にあり、それにエピソードを肉付けするように作られています。


「大日本人」の人となりや、彼を取り巻く背景は徐々に明らかになっていきますが、物語は何一つ進んでいません。


起承転結がない。


ですからね、この映画は物語ではなくコントなんですよ。


ちょっと手間と金をかけて作ったコント。


そして、松本は観客に「ツッコミ」をして欲しかったんじゃないかと思いました。


随所随所に投げ捨てられるようにボケがちりばめられていますが、それをツッコむ人は作中にいません。


観客に「ツッコミ」をゆだねたんじゃないでしょうか。


ただ、それをいきなり客にゆだねるのは無謀でしたね。


ほとんどの観客は、松本人志の作った物語を見に来たのであって、コントを見に来たわけではなかったと思います。


ただね、そこまで分かっていても、ちょっとボケが粗かったんじゃないかと。


細かでシュールなボケは、なんかイライラする印象が強かったです。


元々コントのつもりで見てないから、「シュール」ではなく「不条理」に感じられました。


にしてもオチは酷かった。


起承転結のある物語じゃないから、オチに困ったんじゃないですかね?


観客に


「なんやねん、その終わり方」


とツッコませて終わりにしようとしたような。


この映画、見る人の「笑いに対する感性」に頼りすぎですね。


怪獣は、基本的に有名人がやってますが、やってる人を知らないと全然笑えないんじゃないでしょうか。


海原はるかの髪の毛ネタとか、板尾と藤原のコントとか。


ラストのアメリカンヒーローのコントもそうでしょう。


板尾と宮川大輔のキャラに頼りきりですよね。


コントですから、物語としての「結」は必要ないですが、物語を見に行ってる客にしたら、


「その終わり方は何!?」


になったはずです。




長編コントを映画でやろとしたことを評価できるかどうかで意見が分かれるかもしれないですね。


自分としては、やろうとしてることは分かるけど作り方が独りよがりだなと思いました。


あと笑いにすべきところがイライラするような作りになってることも失敗かと。


松本とインタビュアーの会話、ボソボソしゃべりすぎで何言ってるのかよく聞こえなくて、のっけからイライラしました。


なのでテレビのボリュームをかなり上げたら、いきなり窓ガラスが割れてデッカイ音が響いてビックリさせられ、さらにイライラしました。


「大日本人」ってハリウッドでリメイクが決まったんでしたっけ?


「ドラゴンボール」のリメイクといい勝負になるんじゃないでしょうか。


「ドラゴンボール」のリメイク見てないですけどね。