前回九州の道の駅をまわったのは、ちょうど5年前。レンタカーを借りて数駅見てまわっただけでしたが、農産物が豊富でどこも活気がありました。
「また直ぐ来れるだろう」
そう思っていた翌週、東日本大震災は起こりました。
それからは長期の休みは、東北を中心に東日本を回ることが多くなりました。旅人が現地を支援するのはその場所に行くことくらい。このブログにも色々書きましたが、おかげで東北の素敵なお菓子たちとも出会えました。だから西日本に足を運びだしたのはここ最近の話。ちょうど振替休日の消化と子どもの春休みが重なったので、ようやく九州まで足を延ばせた訳です。しかも今回はマイカーで。
久しぶりのブログはまっさらな目で見てきた九州の面白そうなものをまとめていこうと思います。
まずはこれから。
道の駅竹田で購入しました。
大分県竹田市あたりの郷土菓子です。地域限定みたいに書きましたが、県内の別の場所では「いぜもち」とも呼ばれます。東北おやつ同様、農作業のおやつとして食べられたもので、ひとつでも結構ボリュームがあります。
材料もいたってシンプル。基本小麦粉と餡があれば作れます。写真は紫イモの粉を生地に練り込んだものなので、ほのかに紫色をしています。餡もさつまいもをペーストしたものでした。
最大の特徴は「茹でる」という行為でしょう。所謂まんじゅうのように蒸かさないのはなぜなんでしょう? このあたりは手間と関係ありそうです。ただでさえ忙しい農繁期にいちいち蒸していたら時間ばかりかかります。岩手に「ひゅうず」という餡がくるみだれの餃子みたいなお菓子がありますが、これも茹でたものでした。この辺り少なからず発想は同じでしょうね。また、食べやすさからみてもこの形は理にかなってます。
素朴な食べ物ですが、道の駅で出会うおやつで最も興奮するのが、こういうシンプルなものです。これからも郷土の味であり続けてほしいですね。
