あれは確か、小学校四年生の時だったか


とあるひとりの男子転校生が、ウチのクラスにやって来た。

角刈りのやや伸びた髪型に、切れ味鋭い目つき。

喋りはあまり得意そうではなく、掴みどころが無いように見えた。

ウチのクラスは、代々続いて来た地元の農家の子どもが3割くらいを占め、

あとの残りは急速に東京のベッドタウンと化した我が町に引っ越してきた家庭の子ども達だった。


自分もある理由から、転校生としてこの学校に通い始めたので、
転校生の心細い気持ちは容易に理解できた。

すぐこちらから話しかけて、出身地とか家族構成とかあれこれ紹介しあって、オレ達は日に日に仲良くなった。

一緒に早弁(給食室侵入)して体育教師に捕まったり、

体育館で在庫品のバレーボール全部サッカーのロングパスみたいに蹴り飛ばして、そのまま片付け無いで逃げたり…

本当に
ヤツとは色んな悪さをした。


オレとヤツのコンビは

音楽の授業時間中でさえも、かなりアウトローな存在だった。(笑)


例えば独唱の時、

普通なら教科書の中にあるお堅い歌の中からどれか一曲、渋々選んで歌わなくちゃならないんだけど、
生意気だったオレは担任教師と交渉して
好きな某ロックバンドのシングル盤を翌週持参し、音楽室に据付のステレオでレコード流して貰いながら、その曲に合わせて皆の前で熱唱したりした。

っていうよりも、それが試験合格の最低条件だったから、一生懸命歌ったんよ。(笑)

当然ヤツも
オレに負けじと、同じように必死に歌いきった。

あの先生は話のわかる先生だったなぁ。名前わすれちゃったけどさ。(笑)


そんなヤツとオレが
些細なケンカから

オレとコンビ解消してから幾年か

二十歳を何年か過ぎたある冬の日



あんなにヘタクソで苦手だった中型のバイク乗って


オレの知らない間に


ぶっ飛んで
死んでしまって居たんだ。



(あのバカヤロー!

オレとは離れたんだから…
よりによって何でバイク…
何でもオレの真似すんだよ!?)


ヤツの墓参りは
一度としてオレは行っていない。




ヤツも望んでないだろう。

横向いて

照れ隠しに
地面に唾はいて

オレを睨み返しながら

バツ悪そうにするだろう。

遅かれ早かれ


たどり着く場所は
一緒だからな…。


ネトアの初音ミクミクは癒しと音楽の女神-初音ミクPETAボタン5