ストレスと上手に付き合う方法 -5ページ目

以前紹介した記事 にも多少書きましたが今回は


悪いストレスについて起こる問題について掘り下げて生きたいと思います。



悪いストレスに対処できずに、心身に負担がかかり始めると、心や身体、行動に不調が現れます。

これらの反応は生命の危機反応と捉えて、きちんと治療する必要があります。





■身体的な問題


ストレスは、自律神経系、内分泌系(ホルモン)、免疫系などを介して、身体の反応として現れます。もし、ストレスが慢性的に、強く作用しつづけると、これらの反応が持続することとなり、身体の各部に器質的あるいは機能的な障害を引き起こします。このような状態を心身症と呼んでいます。心身症には、頭痛、高血圧、狭心症、消化性潰瘍、過敏性腸症候群、高血糖・糖尿病、気管支喘息、関節リウマチ、甲状腺機能亢進症(バセドウ氏病)、皮膚炎などがあります。過敏性腸症候群では、下痢や便秘などの便通異常、おなかが張った感じ、吐き気、腹痛などの消化器症状が見られます。甲状腺機能亢進症では、動悸や食欲亢進、体重減少、イライラ感などが見られます。


心身症の治療では、身体の器質的あるいは機能的障害を改善するための薬物治療、自律神経系などの機能を高めるためのリラクゼーションや運動、生活習慣の改善、それからストレスそのものを和らげるための環境調整や精神療法などが有効です。






■心理的な問題


うつ

気分が憂うつで何をするのもおっくう、食事がおいしくない、睡眠が十分に取れない、不安感や焦燥感が強い、生きていることが申し訳なく感じる、などの状態を「うつ状態」といいます。ストレスの多い現代社会では、「うつ」は「こころの風邪」ということができるほど、誰もがおちいりやすい状態といえます。精神的ストレスばかりでなく、身体的疲労からも「うつ」になることがありますので、自分が「うつ」になっていることに早めに気付き、対処することが必要です。いったん、立ち止まって、こころや身体に過度のストレスがかかっていないかどうか、チェックしてみましょう。「怠けている」と勘違いし、余計に焦って自分を追いつめてしまわないように、十分な注意が必要です。


不眠

寝付きが悪い、寝ている途中で何度も目が覚める、朝早く目が覚める、ぐっすり眠れた感じがしない、などの症状に悩まされることがあります。また、そのために、日中の疲労感が強まったり、「また眠れないのではないか」との恐怖心から余計に眠れなくなることもあるようです。このようなときは、無理に眠ろうとせず、ホットミルクを飲んだり風呂に入ったりして、まずリラックスすることを心がけましょう。一過性の不眠は緊張が和らぐことで改善することが多いようですが、長期にわたりひどい不眠が続くときは、気軽に精神科を受診しましょう。


不安

不安は「対象のない恐れ」ともいわれます。気分が落ち着かない、何となく怖い、というような漠然とした不快感に襲われて、ひとりでいることが困難になることがあります。このようなときには、動悸や発作、息苦しさ、筋肉の緊張などを伴うことが多く、このまま病気になってしまうのではないか、運転中に事故に遭うのではないか、などといった恐れを抱いて、いてもたってもいられなくなるような場合があります。女性に多く、とくにホルモンのバランスが不安定になりやすい生理前や更年期などはこのような状態に陥りやすいといえます。





■行動上の問題


アルコール依存
ストレス解消法のなかで「飲酒」は多くの割合を占めています。楽しく節度をもって飲酒しているうちは、よい気分転換といえますが、だんだん酒量が増していくと、心身にさまざまな問題が起きてくることがあります。

たとえば、お酒が原因で人間関係にひびが入ったり、休日は朝から飲酒したり、適量で止めようと思っても、つい酔いつぶれるまで飲んでしまったりしてしまいます。そのような飲酒は「問題飲酒」といわれ、お酒が原因で日常生活に支障をきたすようなことも見られるようになってきます。さらに、お酒が切れると「手が震える」「イライラする」などの離脱症状が出る状態になってくると「アルコール依存症」と考えられます。一度、依存症になると、本人の意志に関わらず、飲みたい気持ちが抑えられなくなり、飲酒を中心とした生活になって、仕事や家庭など、本来、自分にとって大切なはずのものまで失う結果となりかねません。

酒量が増えてきた、自分で飲酒を調節できない、飲酒により身体を壊している、などのことで悩んでおられる方は、内科だけでなく、アルコール問題を専門とした精神科も受診されることをお勧めします。


ギャンブル依存・買い物依存
ギャンブルや買い物もまた、依存をひきおこすことがあります。ギャンブルは、勝ったときの陶酔感や高揚感が、日常生活のストレスや自信のなさを一気に払拭し、「自分はなんでもできる」というような感じを与えます。その感じが、次第に脳のなかで麻薬のように働くようになり、ついには「やりたくもないのにやらずにはいられない」状態に至ることがあります。買い物は、常識的な範囲であれば、簡単なストレス解消法になりますが、度を超すと、いらない物を買ってしまったり、ブランド物を買いすぎてクレジット・カード破産に至ったりすることもあります。不安や孤独感を紛らわす方法として買い物をする場合、根底には満たされないこころや自己否定感があることがあります。


暴力
ストレスが家族への暴力という形で発散されることもあります。飲酒などの他の要因ともあいまって、夫婦間での暴力が止められず、子どもの成長にも影響を与えてしまうということも、珍しいことではありません。

暴力を振るうことを止められない場合、勇気を出して信頼できる人に相談してみましょう。また、暴力を振るわれている人も、黙って受け続けるのではなく、警察を呼ぶ、避難する、などして、ご本人に暴力の問題に気付いてもらうようにしましょう。