今日の回想

私はメキシコに在住していたとき、初めて彼女ができました。

彼女はアメリカ人で聡明で冒険好き、しかも私にはもったいないほどの美形でした。

ある日、メキシコシティのソカロを歩いていると彼女がテピートに行きたいと言い出しました。テピートではやすくていい品が買えると聞いていましたが、少しでも裏道に入ってしまうと恐喝や強盗にやられてしまうとも聞いていました。

そんなことも安心させられるほどの賑やかさだったのですが、私たちが違う通りに入ろうとするや否や、白髪で土着民系のおばあさんがいいました.。。。。。それ以上行っては危ないから戻りなさいよ!

私と彼女は顔を見合わせ立ち止まりました。でも、その言葉は彼女の好奇心に油を注ぎ、彼女はニコニコしながら私を引っ張ってその違う通りに入っていきました。

人気もなくいかにもやばそうな感じと思ったときと同時に後ろと前から男が近寄ってきました。背後の男は食事用のナイフを私に向け、動くな!の一言。その隙に、もう1人の男性が私をボディーチェックし、財布を盗みました。

彼女はその一部始終を見ていて何をしでかすかと思ったら、ポッケからサバイバルナイフを取り出し、逆に食事用のナイフの男性を威嚇しました。

すると、食事用のナイフをもった男性は彼女を警戒しだし、財布を盗んだ男性はすばやくそこから逃げ出しました。

彼女は、、、、私は大丈夫だからあの男を追って!!と…。。。。。。

彼女のことは心配でしたが、食事用のナイフの男性はすでに腰が引けていたので、私は一目散に逃げた男を追っかけました。逃げた男性はアパートの敷地内にある門をくぐったとたん、こちらを振り向き、、、、さっさと帰れ!!と私に罵声の一言。彼女の勇気に感化されたのか私も、、、、、お金を返せ!!と、その男性に怒鳴りつけました。

男性:うるせえ! 私:返せ! 男性:うるせえ! 私:返せ! 男性 、 私・・・・・・と、そんな怒鳴りあいの中、彼女も私に追いつき、挙句の果てには彼女が私を促して帰らせようとする始末。

すると、いつの間にか私たちのまわりに人々が集まり、みんながお金返してやれよ!と私たちを応援してくれました。

するとその男性は渋々、私に全額返してくれました。

そのあとすぐに私の体は恐怖と怒りのあまりぶるぶる震えだし、なかなかとまりませんでしたが、あのときのみんなの応援がなかったら彼女も私もどうなっていたことやら.。。。。。。。