第1章:診断
物語は、夢と希望に満ちた若い女性、遥かが癌と診断された衝撃的なニュースから始まります。彼女の両親である愛子と健二は最初はショックを受けますが、その後立ち直り、遥かが前に進む苦しい道のりで支える決意を固めます。

第2章:母の苦悩
遥かが癌治療を受ける間、愛情深く面倒を見る母親の愛子はますます精神的に追い詰められていきます。娘の苦しみを見るストレスと彼女を失う恐怖が愛子の精神に重荷となります。悲劇的なことに、感情的な負担に耐え切れず、愛子は自ら命を絶ちます。

第3章:父の献身
妻の死に深く傷つきながらも、遥かへの愛に駆られた健二は、職場を早期退職する難しい決断をします。彼は遥かの介護と治療に全身全霊を捧げることを決意し、彼女と自分自身に誓います。彼はその道のりのすべてで彼女のそばにいると。

第4章:変化との向き合い方
遥かの化学療法中、避けられない副作用として髪の毛を失う経験をします。彼女の境遇に深く感動した友人たちは、遥かへの連帯と支援の証として、自らの髪を剃ったり短く切ったりする決意をします。それは彼らの友情の力を象徴しています。

第5章:逆境で結ばれた絆
癌患者とその家族のための地元の支援グループを通じて、健二と遥かは田中夫妻と出会います。田中夫妻は自らも癌を乗り越えた高齢のカップルで、遥かの回復力に触発され、彼女の物語に感動します。田中夫妻は遥かの医療費支援のために金銭的な支援を惜しまず提供し、暗闇の中で希望の光を与えます。

第6章:癒しの旅
健二、友人たち、そして田中夫妻に支えられて、遥かは徐々に治療に対するポジティブな反応を示し始めます。彼女は母親の思い出と父親や愛する人たちの揺るぎない支援を通じて慰めを見出します。遥かはその旅の波乱に満ちた道を進みながら、彼女の精神と決意が周囲の人々を感動させます。

第7章:希望と再生
小説は、遥かが自らの変容する旅を振り返る場面で終わります。困難や心の痛みにもかかわらず、彼女はより強く、よりたくましく生まれ変わります。父親、友人、そして田中夫妻の支援が彼女の癒しの過程で重要な役割を果たしました。遥かの物語は同じような挑戦に直面している他の人々に希望の光を与え、愛と回復力、人間関係の持続する力を読者に思い起こさせます。


今日の回想

私はメキシコに在住していたとき、初めて彼女ができました。

彼女はアメリカ人で聡明で冒険好き、しかも私にはもったいないほどの美形でした。

ある日、メキシコシティのソカロを歩いていると彼女がテピートに行きたいと言い出しました。テピートではやすくていい品が買えると聞いていましたが、少しでも裏道に入ってしまうと恐喝や強盗にやられてしまうとも聞いていました。

そんなことも安心させられるほどの賑やかさだったのですが、私たちが違う通りに入ろうとするや否や、白髪で土着民系のおばあさんがいいました.。。。。。それ以上行っては危ないから戻りなさいよ!

私と彼女は顔を見合わせ立ち止まりました。でも、その言葉は彼女の好奇心に油を注ぎ、彼女はニコニコしながら私を引っ張ってその違う通りに入っていきました。

人気もなくいかにもやばそうな感じと思ったときと同時に後ろと前から男が近寄ってきました。背後の男は食事用のナイフを私に向け、動くな!の一言。その隙に、もう1人の男性が私をボディーチェックし、財布を盗みました。

彼女はその一部始終を見ていて何をしでかすかと思ったら、ポッケからサバイバルナイフを取り出し、逆に食事用のナイフの男性を威嚇しました。

すると、食事用のナイフをもった男性は彼女を警戒しだし、財布を盗んだ男性はすばやくそこから逃げ出しました。

彼女は、、、、私は大丈夫だからあの男を追って!!と…。。。。。。

彼女のことは心配でしたが、食事用のナイフの男性はすでに腰が引けていたので、私は一目散に逃げた男を追っかけました。逃げた男性はアパートの敷地内にある門をくぐったとたん、こちらを振り向き、、、、さっさと帰れ!!と私に罵声の一言。彼女の勇気に感化されたのか私も、、、、、お金を返せ!!と、その男性に怒鳴りつけました。

男性:うるせえ! 私:返せ! 男性:うるせえ! 私:返せ! 男性 、 私・・・・・・と、そんな怒鳴りあいの中、彼女も私に追いつき、挙句の果てには彼女が私を促して帰らせようとする始末。

すると、いつの間にか私たちのまわりに人々が集まり、みんながお金返してやれよ!と私たちを応援してくれました。

するとその男性は渋々、私に全額返してくれました。

そのあとすぐに私の体は恐怖と怒りのあまりぶるぶる震えだし、なかなかとまりませんでしたが、あのときのみんなの応援がなかったら彼女も私もどうなっていたことやら.。。。。。。。


5章:デンマークボランティア学校の日々

1節:到着


長旅の疲労で電車の席に座りボーッとしていると、赤の毛の女の子が、、、ねえねえ!着いたよ。と教えてくれました。私はハッとして、すぐさま身支度を整え電車を出て、電車の窓越しに彼女たちに大きく手を振りました。

おぉっ!すげー!とうとう来てしまった!!着いたのは午前中で、晴れた太陽と澄んだ空気がとても気持ちよかった!ホームは切符売り場と待合場が一緒になった建物の直ぐ外にあり、なんとも田舎な親しみやすい感じで、見るものすべてが真新しい!!

私は改札口を出て大きく深呼吸をし、ボランティア学校の電話番号を手に取り、公衆電話に向かいました。

はい。ボランティア学校です。何か御用ですか?…。と若干癖のある英語をしゃべる女性が出ました。

あのームコーソというものでアメリカマサチューセッツのボランティア学校から着ました。と私が癖のある英語でいうと


若干癖のある英語をしゃべる女性:あぁ!ムコーソさん!着きましたか!みんなあなたの到着がいつか心配していましたよ!ちょっと待ってください。校長に代わります!


校長:ハーイ!ムコーソ!!どんなけ時間かかって着いた事やら.。。。。。。心配したよ!アメリカマサチューセッツの校長に連絡しても、ムコーソは1週間前に旅立って連絡もないって言うし。まっ、とにかく無事で何より!今、迎えを出すからちょっとそこで待ってなさい!!


ムコーソ:はい!わかりました!


噂には聞いていたが、もうすでに電話だけで校長のパワーに圧倒されてしまいした。

気持ちの良い太陽を浴びながら待つこと30分、1台の車が私の前で止まり、金髪の短髪で黒縁の細めがね、そしてごつい体の男性が車のドアを開け、こちらに向かってきて私に言いました、、、、ムコーソだね!?

ひえ~!どう見てもデンマークのマフィアだ!!と思いましたが、車がどう見ても“ゴッドファーザー”みたいじゃ

ない中古車だったことを思い出し、私は一安心しました。

俺はマーク!どうぞよろしく!と礼儀正しく挨拶され、私も、どうぞよろしく!といって握手をしました。

車は田舎町を抜け、ばか広い酪農場を抜け、そして並木道を抜けると大きな風車がお出迎え。そのボランティア学校は風力発電を利用していて、敷地がまーなんて広いことでしょう!50メートルのスイミングプール場、体育館、コミュニティ広場、図書館、多数の宿舎、スポーツグランド、などなど。