「昼顔」Belle de jour
映画 1967年
ルイス・ブニュエル(Luis Buñuel)監督
カトリーヌ・ドヌーヴ(Cathrine Deneuve)主演
スペイン人のルイス・ブニュエルは、フランス、メキシコ、スペイン、アメリカで多彩な映画を制作しました。
子供の頃から映画が好きで、修道院の学校でフランス語を習い、詩人フェデリーコ・ガルシア・ロルカ(Federico Garcia Lorca)や、
画家のサルヴァドール・ダリ(Salvador Dali)と、友達になりました。
1929年に、シュールレアリスト(Surrealist)の仲間に入り、タイトルの映画「昼顔」も主人公の馬車の夢から始まります。
カトリーヌ・ドヌーヴが演じる上流ブルジョワのマダムは、お人形のように美しいけれど、笑いません。
綺麗な家で、白い襟の黒いドレスを着て刺繡をしています。
夫は医者で、在宅でも仕事が多忙。
妻は、ランチやテニス・クラブで、お友達と会う日常生活に退屈しています。
イヴ・サンローラン(Yve Saint Laurant)はこの映画で有名になり、大きなボタンのダブルのミリタリー・コートやシンプルな黒いドレスは、コピーされて、今も大衆のベーシック・アイテムになっています。
主人公がアルバイトで働く娼館では、他のスタッフが完璧な高級服と美しい脚を見せる、ミニ・スカートやパンプスを褒めます。
コロナ禍のステイ・ホームではラウンジ・ウェアとして、ピンクのガウンやシルクのキモノ羽織が、ニュー・ルックのアイデアになるのかもしれません。
パリ(Paris)の表と裏をカラーで撮影して、この映画は、ヴェネチア国際映画祭のグランプリを受賞。
新興ブルジョワの偽善、若者たちの暴力を批判的に捕えながら、幻想と現実を織り交ぜて、美しい映像構成で観客を魅了します。
自由を求めたルイス・ブニュエル氏はパリのカフェで友達に会い、静かなバーで原稿を書いたそうです。
インタビューでは、お気に入りのパリやマドリードの場所を挙げています。
コロナ禍の未来、パリや東京の郊外で、おしゃれで美味しい食事を楽しむ…
あなたは夢の中で、どんな服を着ていらっしゃいますか?
参考文献
「Buñuel 100 Años」
Instituto Cervantes
The Museum of Modern Art,New York
「映画、わが自由の幻想」ブニュエル
矢島翠一 訳、早川書房 1984年
「ルイス・ブニュエル公開禁止令」
トマス・ペレス・トレント/ホセ・デ・ラ・コリーナ
岩崎清 訳、フィルムアート社 1990年
「ヨーロッパを知る50の映画」
狩野良規 国書刊行会 2014年
「カトリーヌ・ドヌーヴの言葉」
山口路子 大和書房 2019年
