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憲法を改正をしない

日本の未来はない

 

と断言した著者。

 

とりわけ、憲法を意識して日々を

送ってはいないですよね?

 

・・・僕もです。無知ですしね笑

 

 

なんだか、安倍さんを筆頭に

「改正!改正!」って自民党が叫んでたな・・・

 

そんなに変えたいなら、早く変えればいいのに・・・

 

ところが

そうはいきません!

 

なんで変えられない?

ってか、何で変えたほうが良いの?

 

に百田尚樹さんが答えてくれます。

 

「ダメなんだよ!変えないと!

君たちのいう平和なんて無知で現実逃避!

まだ、あの頃のアメリカに忖度して憲法を

変えずに守ってんのか?!

そんなの中国、朝鮮、ロシアの思うつぼなんだ!

早く気づけ!」

 

そんな声が聞こえてきました。

 

※プロパガンダ強めです。

できるだけ、客観性をもって読みたいところです。

 

これはカエルの楽園の副読本

といってもいいでしょうね。

百田さんは色んな知識があるんだなぁ・・・。

 

<こんな人!読んでみては?>

・日本国憲法?あんまり考えたことない。

そういやテストには第九条ばっか出たなぁ。

詳しくわかんないけれども。

・学校で日本国憲法がいかに素晴らしいか

教わったよ!日本が平和でいられるのも

憲法が平和的だからでしょ!

・自衛隊の明記?なんでそんなの必要?

現に自衛隊あるじゃん笑

 

~流れ~

憲法改正は必須!

これが著者の主張

 

この主張を読者に理解してもらうために

以下の流れを示してくれました。

 

1.ってか、マジおかしい、この憲法。

早く変えたほうが良い!

 

2.変えないと死んじゃうよ?俺ら。

 

3.こうなるのも仕方なかった・・・

 

4.戦前の日本人は立派だった!

 

 

 

~流れの深掘り・無知医の思い

 

1.ってか、マジおかしい、この憲法。

早く変えたほうが良い!

 

そもそもつっこみどころ満載!

 

例えば・・・

 

緊急事態宣言を想定した条文がない

 

どうりで、要所要所対応が遅くなる・・・

 

著者は

・1995年の阪神淡路大震災での

自衛隊出動要請の遅れ

・2011年の東日本大震災での自動車撤去

ができなかったこと

 

さらに

・2020年新型コロナウイルスでの

諸々対応の遅れや強制力の無さ

 

を例に挙げ、緊急事態宣言の要綱を

盛り込んだ条文は必須だと述べます。

 

こんな憲法は早く変えたほうが良い!と。

 

有事においては、政府や大統領に強い権限が与えられるのが国際標準

 

じゃあなぜ、盛り込まれない?

 

必ず反対派は「時の政権が独裁者のように振舞えることになるから危険だ」と主張します

 

反対派、つまり左派系の意見を指しています。

 

こうした、彼らの非現実的な想像力に

著者は憤りを覚えます。

 

―――

そもそも、憲法とは

時代の流れと共に変わるのが

世界常識。

 

憲法は数学の公式や物理法則のように不変なものではない

メキシコに至っては200回以上も改正している

日本は憲法を変えていない世界最古の国である可能性が高い

 

確かに、世の中のルールなんて

常に変わりますけどね。

じゃあ何で変わんないんでしょうか・・・

 

改憲が難しい憲法を「硬性憲法」と言いますが、―――

世界的に見ても相当ハードルが高いものです。これを作ったGHQ上層部の「絶対に憲法改正をさせない」との意思が伝わってくるようです。

 

具体的には・・・・

 

まず国会で投票を行い、両院で議員の三分の二以上の賛成が得られたら、次に国民投票をする。この国民投票で二分の一以上の賛成が得られれば、憲法改正に至る

 

しかし・・・

 

なんと、国民投票を実施するための法律がなかったのです!

 

そもそも日本国憲法はGHQによって

日本が二度と逆らわないような内容で

作り上げられました。

つまりアメリカ都合の憲法ということです。

 

なのに独立を果たした後も、変えられない

憲法を平和憲法として崇め、迎合している

ようなのです。

 

当時のアメリカの立場を考えれば当然のようにも

思えます。敗戦国日本に同情する必要など

無かったでしょうから。二度と逆らわないように

牙を抜いておくことは妥当でしょう。

 

ただ、今のアメリカ人はどう思っているのでしょう?

 

GHQ民政局で日本国憲法の原案の作成関係者17人にインタビューできた。起草者の大半が40年間無修正だったことを知らなかったことである。自分たちが作成したのは暫定的なもので、日本人の手によって、改善されているとばかり思っていたというのである。

 

・・・。

 

 

2.九条変えないと死んじゃうよ?俺ら。

 

第九条の存在こそが

憲法改正をするべき

最大の理と。

 

つまり、今の九条はかえって

日本の足を引っ張っているというのです。

 

 

例えば他の平和主義国はどうしてるか?

 

スイス

 

永世中立国=軍を持たない??

 

とんでもない。

 

200年に渡って平和を維持できたのは、徴兵制を敷き、武装をしていたからです。

 

スイスが中立を守るためにいかに

軍事に力を入れていたか。

 

スイスでは18~30歳男性には245日間の訓練が課され、その後の10年間に19日間の訓練を6回受けなければなりません。

 

我々の国では想像もつきませんね。

 

かたや日本では・・・

 

「軍=悪」と考え、第九条さえ掲げていれば戦争にはならない、平和な時代は続くと信じるカルト宗教の信者のような人たちがいます。

 

ただ、思うのは・・・

日本とスイスを同じ土俵で比較しては

いけないようにも思うんですね。

大きな違いが地政学的な側面

じゃないでしょうか?

 

シーパワーを味方にした日本は

海の存在だけで、守りは強いでしょう。

まぁ、だからと言って武装しなくていいという

わけではないのでしょうけれどもね・・・。

 

ただ、地政学的な守りの強さ(+アメリカの存在)は

平和主義者の声を大きくする要素になるように

思えます。そこに美化された神風と言う伝説も

日本を聖域だとする信仰心を植え付けるでしょう。

 

それ故に武力はいらないという思想が色濃くなる

のも無理はないような・・・。

 

 

でも、いかがでしょうか?

武力ってそんなに持っちゃいけないんでしょうかね?

 

例えば・・・

将棋をやるとき・・・相手は歩以外に金とか

角とかありますが・・・

自分は王だけで戦いますか?

 

剣道でも構いません。自分は竹刀無しで

戦いますか?

(例えがいまいちか笑)

 

改憲に反対する人たち

例えば共産主義者

彼らは戦後、立場を強めていたようです。

 

戦後はGHQによって日本の有力者たちの

選別が行われました。

アメリカにとって都合の悪い人

=軍国主義者や有事の戦力を容認する

考えの人

はどんどん追放されました。

代わりに業界で生き残ったのは、

共産主義者。アメリカに選抜された存在でした。

 

更にはGHQ内にはソ連のスパイもいたとか・・・

(何となく陰謀論じみてますね)

 

東側諸国としても、日本が戦力を持つと厄介

みたいでした。日本が骨抜きのままでいることが

都合よいわけです。

 

彼らはソ連のために活動していることを隠すために、「平和憲法」という言葉を使い始めたのです。すると、日本国憲法についてよく知らない人は、なんとなく素晴らしい憲法だと感じてしまうというわけです。

 

こういった思想が現在の改憲反対の意識の

ルーツになっているようです。

 

著者は日本の「平和主義者」

売国奴の如く罵倒します。

 

さらに「デュープス」の存在にも嘆きます。

 

直訳すると「おバカさん」ですが、政治的な意味を含んでおり、正しくは「共産主義者ではないのに、共産主義者と同じことを主張するおバカさん」です。

 

日本では少なくないようです。

浅い知識で、平和を掲げるデモ活動などに

参加しているようです。

 

まぁ自由な国なのでデモ参加も結構ですが、

何事も大して知らずに、耳障りの良い

思想に染まってしまう事は安易ですよね。

 

「平和」という単語、気を付けて解釈したい

ものです。言葉自体に悪はないでしょうが、

誰がどんな文脈で使ってて、その奥には

どのような本心が眠っているのか・・・

考えなければいけないわけですね。

 

3.こうなるのも仕方なかった・・・

 

著者は現状に嘆きつつも

こうなることはやむを得なかったと。

 

なぜ、仕方なかったのでしょうか?

 

GHQは大日本帝国憲法を破棄し、

新規に日本国憲法を作らせたようです。

これは国際法に違反する処置で、

戦勝国は敗戦国の法律を重んじなければ

ならないと規定されています。

 

しかし、一新されてしまった。

 

なのに現行の憲法が正当化されてしまった。

 

その理由は・・

 

憲法学者・宮澤俊義氏が提唱した

「八月革命説」

 

日本はポツダム宣言によって、天皇主権の国から国民主権の国へ変動した。これは一種の革命であり、したがって法的に明治憲法と日本国憲法は断絶していても問題はない

 

おぉ!

 

ちなみに宮澤氏とは日本の憲法学の

頂点にいたようです。

 

著書も多く残しており、『全訂 日本国憲法』は、憲法学を学ぶ者のバイブルとされています。司法試験や国家公務員試験を受ける学生たちは、必ずこの本を読んでいます。

 

そりゃあ、令和の時代も影響力大ですね。

 

なんで彼はこのような説を掲げたのか?

 

GHQに阿るような文章を書きました。

この時代、GHQに教職追放されると、生きていくことさえ困難だったのです。

 

なるほど・・・著者も当時の宮澤氏には

同情を見せています。

 

しかし

 

70年前に自らの保身のために変節して唱えた可能性が高い説を、今も多くの教授が教え、学生たちが学んでいる実態

 

には苦言を呈します。

 

―――

他にもGHQの

愚民科政策

 

一つに WGIP

 

戦争に対する罪悪感を日本人に扶植することを目的とした宣伝計画。

 

さらには 3S政策

 

3Sとは「Screen(映画)」「Sports(スポーツ)」「Sex(ポルノ)」、日本人を夢中にさせたのです。日本人の多くは政治や歴史について深く考えなくなり、戦前について肯定的に語ることはタブー視されました。

 

そこに高度経済成長も合わさり、

日本の興味は軍事などよりも経済に

向くようになったのです。

 

そりゃあ、著者の言うように仕方なかったか・・。

 

4.戦前の日本人は立派だった!

 

九条における自衛隊明記

 

つまり武力保持を正当化するため、

著者は戦前の日本が武力によって

守られた歴史を振り返ります。

 

勇敢に立ち向かった人がいたから、

今日の日本があると。

しかし、どの時代にも反戦的な組織は

あったようです。

 

平安時代では

朝廷と貴族は治安維持には無力で、武士に任せきりでした。何よりも、戦争を「穢れ」として忌み嫌いました。

嫌なものが目に入らないようにしていただけの事です。

 

蒙古襲来を撃退した時も

 

神風信仰は朝廷や貴族たちが広めたのかもしれません。武士の奮戦ではなく祈りで救われたとすれば、朝廷の権威が高まるからです。

 

(この分は著者の想像でしょう)

 

 

どうでしょうか?今日の平和主義者に

訴えかけているような気がします。

 

著者は、武力保持を肯定しているわけですが

 

武力保持=戦争

 

と早合点してはいけないのかもしれません。

日本人の気質として能動的な戦争は

やらないように思います。

 

では、受動的(他国要請に対して動く)な

戦争は行いうるものでしょうか?

これは是非国会で議論して、憲法に

盛り込んでもらいたいく思います。

ここでこそ、平和主義者の本領発揮

ではないでしょうか?

 

現在平和ボケしている日本、過去にも何度か

ありました。しかし著者は希望を捨ててません。

 

日本の凄さは、本当の危機に直面した時、目を覚まして立ち向かうことができることです。

そして我々に啓発します。

先人たちは命がけでこの国を守ってきました。私たちは迫る危機から目を背けてはいけません。ゆめゆめ、祈りさえすれば危機は去り、平和が訪れるなどと思わないように。

 

さぁ、近い未来、本当の危機は

訪れるのでしょうか?

それとも、もう危機の真っただ中に

いるのでしょうか?

 

~感想・今後に向けて~

 

著者の生の声が要所要所で聞こえてきました。

 

「愛国者」としての一つの形なのだろうと思います。

この「愛国者」って単語、結構デリケートですよね・・・

自分は日本が好きな人には皆、該当させても

良いように思うのですが、どうしても思想色が強い

単語のようで・・・。

 

愛国者、保守、リベラル・・・

言葉自体に振り回されてはいけないように

思います。

 

日本人として、

日本の国土を守りたいかどうか。

その思いだけで十分な気がしますが。

 

あぁ、守り方にもいろいろあるのでしょうかね。

守り方で争っているのかなぁ?

 

著者は武力を保持することが、日本を守ること

だと訴えました。

 

では、他にどんな方法があるのでしょうか?

そんな案が出てくるともしかしたら共産主義者を

始めとした護憲派の人々の論理が理解

できるのかもしれません。

 

ぎりぎりまで、相手の理論を知ってから判断

したいのです。

 

まだまだ読書は続きます・・・

 

<次に読みたい>

・何故、第二次世界大戦は起こったのか?

という類の歴史書

・結局・・・保守・リベラルってなんだろう?

を解決してくれる本

・共産主義サイドの論理を知るための本

・シンプルに百田さんの「日本国紀」

 

 

あー・・・以前、「カエルの楽園」のブログを

書いたときに、尖閣諸島の価値についての

本を読みたいと思ってたのに、まだ読んでいない・・・

すみません・・・

 

最近は政治色の強い本を読みすぎてるなぁ。

ちょっと違うタイプの読書で頭をリフレッシュします笑

 

参考・引用:百田尚樹 百田尚樹の日本国憲法 祥伝社 2020年12月