深夜に目を覚ますと、お風呂場で流れる水道の音に気付いた

嫌な予感と緊張が走って慌ててお風呂場に向かう


水で溢れる浴槽

片手片足を浴槽のヘリにかけながらも、顔が横半分水に沈んだ夫の姿がそこにはあった


その瞬間パニックになりながらも夫の顔を支えつつ蛇口を止め、浴槽の栓を抜いた

声を掛け、揺さぶり、胸を押し、呼吸を確認したが全てに反応は無く、体は半ば硬直しているのを感じたが、それを否定出来るものが1つでもいいから欲しかった


救急に電話をする

対応してくれた隊員の方がすぐに私の様子に気付き、救急隊員が到着するまでの間電話を切らずに励ましてくれた

「とにかく頑張って胸を押し続けましょう」

私は言われた通り胸を押し続けた

涙と嗚咽でぐちゃぐちゃになりながら、他にどうする術も無かった


救急隊員が到着するとすぐにAEDを持ってきたが、使われる事はなかった