やっとできた千秋楽公演。
開演できたことへの想いはおいておいて、公演自体の感想です。
お芝居もショーも柚香光さん始め、花組さんの美しいことよ✨
けれど、ストーリーにこだわりがちな私としては、納得できない点がちらほら。
まず、パリ社交界を棄てて、マリーと駆け落ちしたリスト。社交界での名声等々、すっぱり未練はないと思っていたのに、なぜ、お仲間が迎えに来たら、さっさとマリーを残してパリに帰ってしまったんだろう。
そこが、なんとも腑に落ちないとこでした。
年少の頃、パリの音楽院への入学が許されなかったという挫折を味わったことが、後の貴族になりたいという名誉欲につながっていくことを現したかったのかなと思ったんですけど、音楽院の入学が許されなかったのは、身分の壁があったからなの?
そこがよくわからなかったので、実力で落ちただけじゃないの?なんて、意地悪に考えてしまいました。
生涯についての資料を読むと国籍の壁があり入学許可されなかったということがあったようです。
マリーが「ダニエル・ステルン」というペンネームで文筆家として活躍したのは、リストと別れて以後、そしてリストとの恋愛の暴露本を出しているってことだから、実際は、リストと結構酷い別れ方だったのでしょうか。
かなり、実話とは違って、フィクションなのね。
宝塚では、文筆家として聡明なマリーに惹かれるリストという絵にしたくて、マリーの批評を読ませたのかな、と思います。
でも、最初の出会いは、とんでもなく美貌の人妻に惹かれるリストでもよくないかなぁ。
マリーにしても同じ。
サロンの中で二人の恋が燃え上がるところを見て観たかったな。
そして、二人の逃避行。しかし、若いリストは、名声を求めパリへ帰っていく、というような単純なお話はいかがでしょ?
ラストは、同じく二人の邂逅シーンで閉じる。
パリにもどってからの、ターンベルクとの対決。
これは実際にあったそうです、そのシーンを入れ込むためにパリにもどしたのかしら?なんて考えてしまいました。
う~~ん、勝手なことを言ってしまいましたけど、かなりの大人数の舞台、それぞれの見せ場を考えながらの構成。
宝塚って制約が多くて大変なんだろうな。
外部の舞台では、まず作品があって、それにキャスティングしていくってことが、多いでしょうからね。
宝塚では、番手なりの出番回数やら、見せ場やら考えるのは大変そうだなぁ。
全体を通してのストーリーとなるとう~んって思ってしまうんですけど、それぞれの場面場面は、見ごたえありました。
オープニング、ジョルジュ・サンドとの話題のシーン。とても、楽しみにしてました。
画像で想像していたものと違って永久輝さんのジョルジュ、色っぽくて迫力あり・・・。
男装の麗人って、宝塚って実際、男役さんはそうなわけですけど、ジョルジュ、男装していてもとても女っぽい。ただ、永久輝ジョルジュと並ぶと柚香さんリスト、すごく華奢で繊細で、髪もながいし、声を出していないと、よっぽど柚香さんの方が女性に見えてしまった。
柚香さんって、男にしか見えないってずっと思っていたんですよね、でも、「クールビースト」のショーで女性として踊っているのを観て以来、女性として見ても美しいなぁと見えるようになってます。
よく、ショーで男役さんが女性として踊ってますけど、私それはあまり好きでなくて。
宝塚にいるときは男性で通してよくない???と思ってます。
「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」での永久輝さんの女性役にはすごく驚かされて好きでしたけどね。
あれは、男役の影なかったですもん。
ってことで、柚香さんも永久輝さんも、卒業されてからの活躍も、かなり楽しみにしてるんです。
ただ、宝塚にいる限り、男役を貫いてほしいなぁ、と思います。
マリーとしてリストを見つめる星風さんの表情も切なくて良かったです。
生観劇したかったなぁ。
たぶん、劇場で見ていたら、こまごま気にならず、その世界にもっと浸れたとおもうんだよなぁ。
言っても仕方ないことですけどね。
花組千秋楽が過ぎてから、1週間近くたって、私はやっと感想を書いているんですが、宝塚歌劇は、どんどん、この先の公演の発表が行われているようですね。
宝塚ファンの方は忙しいなぁ~~~。