K-1がこれから両手での膝蹴りを全面禁止するようですね。


首相撲からの膝禁止は、競技の持ち味を壊してしまう可能性があります。

キックをやっている人は、みな戦々恐々としているのでは・・・

オフサイドが撤廃されると聞いたら、サッカーファンもこんな心境になるんでしょうね・・・


①まず、ミドル・ハイを蹴る選手が激減することは競技者のみなさんは同意していただけると思います。

膝連打が禁止になったときもずいぶん減りましたが・・
ミドルを耐えて前に出てきた相手への膝カウンターは、いわばボクシングのワンツーのようなつなぎです。
ですが改正後のルールだと、膝を使うと首相撲になりやすいため今以上につかいずらいものになるでしょう。


片手でつかみ・あるいはテンカオを決めた直後は、距離が接近しており、パンチをもらいやすい態勢になっている場合が多いです。「いざとなったら両手で膝が蹴れる」前提がないとテンカオはまず不可能

「蹴った後、接近したらテンカオが蹴れる」前提がないとミドルを蹴るのは不可能・・・

「膝自体が禁止されているわけではないから、そんなことはない」

ミドルを蹴ったあと、片手で、あるいは掴まずにテンカオを決めればいいではないか。


これが一般の視聴者の感覚なのです。そんなバカな、と思うかもしれませんが、実際やっていない人は、一つのルールが及ぼす全体的展開への影響を想像できないものなのです。

丁度、オフサイドなんかなくなったほうがいい、というサッカー未経験者のように。

競技者は、このルール変更がどういった試合展開を招くのか、周りの人たちへ伝えていく必要があるのではないでしょうか。


②頭をくっつけあってのボディ・ローが今後主流になる。
ブアカーオと戦ったカラコダのように、相手にクリンチさせることを目的として頭から突進する選手が増えると思います。(首相撲禁止だからできる戦い方)
ショートパンチの交換は見た目にも地味で、KOも減ります。

ブアカーオVSアンディ・サワー戦にもその傾向がみてとれます。

考えてみてください。膝の連打が許されていたら、あんなに強引に前にでることが可能でしょうか。

膝の連打が許されていれば、サワーは即KO負けしているような危険な組み方をされていますよね。

サワーは非常に頭のいい選手です。カラコダのように露骨な形ではクリンチさせる戦い方をしません。


(あのように蹴りの選手に体を寄せては、パンチをあてるのは難しいですし、KOははなから狙わずとにかく前に出て印象点を稼ごうとしているようにしか見えません。

本当にKOする気なら、危険でもしっかりパンチ・蹴りのコンビネーションが使えるミドルレンジから逃げないほうがいいのでは?


両手の膝が禁止になったら、

k-1でクリンチさせる戦い方は常套手段になっていくのではないでしょうか。

(サワーやクラウスのように、巧妙にわからないかたちで)

離れた間合いでは勝てないと思ったら、その戦い方を選ぶ選手は多いでしょう。

面白い試合をしても、負ければ呼ばれなくなるのです。


離れて戦う選手は自然淘汰されていき、やがては・・・



つまらなくなったらすぐルールを元に戻せるものなんでしょうか・・・

前回膝連打禁止になったときは、「選手が混乱するので、数年は変えない」とどこかで見た記憶があります。

ルールにうまく対応できた選手からは反発もでるでしょうし、数年の間に致命的な客離れが起きなければいいんですが。



パンチならパンチだけ、蹴りなら蹴りだけと、完全に手足がバラバラになっている選手がよくいます。

よくいるのは以下の2パターンです。


・パンチと右の蹴りが得意だが、左の蹴りが全くでない。

・左右ミドル、前蹴り、膝蹴りが得意だが、パンチが手打ちで回転も遅い。


私は、パンチと左ミドル両方を駆使する選手が好みです。

こういう選手は、もっとも厄介です。

左ミドルには相手の前進を抑える・機先を制し手数を減らす・ダメージを与えパンチ力を削る効果があります。(他にもたくさん。左ミドルだけで試合ができてしまうほどです)

左ミドルで相手の動きをコントロールした上でパンチを打つと、かなり圧力が上の相手でも対抗することができます。


パンチと左ミドルの組み合わせは、かなり脅威になりますが、初級者で使う人は少ないです。

それは

①パンチが得意な選手は体重を前足に載せており、スイッチが遅い

②左ミドルが得意な選手は上体を立てていてパンチに体重を乗せづらく連打しづらい

からです。


上級者は、構えを工夫することによってパンチと左ミドルの併用を可能にしています。

(魔裟斗も意外と左蹴りますよね)


☆リズムに合わせて、前足の位置を変える


ト・トン・ト・トン・ト・トン・ト・トン・ト・ト・ト・ト・トン・トン・トン・ト・トン・・・・


「トン」で、前に足を踏み出し前足に体重を乗せます。パンチの打ちやすい構えです。

「ト」で、3~5センチほど足を小さく引き、つま先だけをマットに「ト」っと着けます。スイッチしやすい構えです。

次の「トン」でまた足を前に踏み出す。これを繰り返します。


左ミドルを蹴りたいからといって、右足に体重を移して急に前足でリズムを取りだす人がいますが、バレバレです。そうではなく、最初からリズムの中でスタンスが変わるタイミングを作っておくのです。


これをやると、スタンスの広いパンチの構えのときに攻撃を受けても、瞬時にすね受けやスイッチ左ミドルのカウンターが蹴れます。

なぜならリズムの中で、スタンスを狭くするリズムを取っているので、体重を右足に移す準備が既にできているからです。


このポイントをおさえるだけで、左ミドルが決まりだす人もいます。

なお、上級者はみんなこうしているというわけでもありませんのでご注意を。



※至極当たり前のことなので、経験者の方は読まなくてもみんな知ってると思いますが、文章にしてみたくなったので書いてみました。

距離勘を狂わせる間合いの操作なんかも、今度書いてみようかな・・・。


☆押し引きとは、押したり引いたりすることによってペースを掌握するテクニックです。


押すとは、自分から能動的に攻撃を仕掛ける戦い方。

引くとは、間合いを保って相手の攻撃を空転させ、要所でカウンターを合わせていくような戦い方です。


☆あなたがアウトボクサーで、相手がファイターとします。


1Rが始まり、あなたはいつものように自分の距離を保ち、リングを広く使います。


相手が単発で攻撃を出してきた。あなたは距離をとってこれを外す。

今度は相手がコンビネーションを仕掛けてきた。今度は前蹴りでそれを封じる。

さらに相手はフェイントからコンビネーションをかけてきた。これを見切って、カウンターを合わせることに成功しました。


うまく自分の間合いを保てているようです。いい立ち上がりですよね。

でも私なら、相手の次の攻撃がとても怖いです。

なぜなら、今度はおそらく当たるまで攻撃をつづけてくるだろうからです。


バランスを保ったコンビネーションを見切られた相手は、とにかくクリーンヒットを奪おうと、突っ込み気味で強引に当てに来ると思います。(前に出る勢いを利用した攻撃。こっちが下がったら、走ってでも追いかけて当てに来る場合も)

こういう攻撃をされると、フットワークを使うのが怖くなります。下がっているところに軽くでも当てられると、ロープ際でまとめられるケースが多いからです。

こうやってアウトボクサーの足を封じ、自然と近い間合いでの攻防になり、ズルズルとファイターに主導権を握られてしまうというケースが多いです。


☆ファイターが仕掛けてくるラッシュは2種類


①チャンス時のラッシュ。相手がバランスを崩した時など。

②ペースを握るためのラッシュ。プレッシャーをかけるのが目的。


アウトボクサーはあまり②は使いませんよね。

アウトボクサーはよけることでペースをつかむ、前蹴りが決まるとノルなど色々です。

ファイター型はやはり、攻撃を当てることでノル選手が多いと思います。


☆ファイターにペースを握らせないために


何度か相手のアタックをうまくかわしたからといって、動きまわってチョコチョコ手を出すだけでは、必ずどこかで捕まってしまいます。

アウトボクサーにとっては、押したり引いたりが最も重要です。引くだけではダメで、たまには押すことが必要です。押しによって、ラッシュの芽を摘むのです。


やってる人にしかわからないかもしれませんが、選手はラッシュをかける時、雰囲気でわかります。

気力が高まるのが伝わってくるので、(わかりやすい人はリズムが速くなったり、小さく前後にステップを刻みだしたりします)

その雰囲気を感じた瞬間、一気にこちらから逆に攻めてやります。できれば連打で攻め切り、ポイントのつく山場をつくりたいです。


☆攻気外しについて


シュートボクシングの名選手、吉鷹弘さんが紹介していたテクニックに攻気外しというものがあります。

これは相手が攻めてくる雰囲気を感じ取った瞬間、距離を取って間合いを外し、相手に仕切り直しさせてしまうというものです。


私の場合、この攻気外しと逆に攻めることを併用して、相手に連打を許さない展開を常に心がけています。

※攻気外しばかり使うと逆に攻め込まれやすく、逆に攻めてばかりだと距離がつまり打ち合いになりやすいです。