(この記事を書いたのは2月26日です)

 

末期癌だと宣告され、その後の一か月で急激に悪くなったと感じる。

彼自身は「もう死ぬんだ」ということで、苦しい中でもお葬儀の準備を爆速で始めちゃうし、私たち家族は気持ちが全然ついて行けない・・・

 

で、夫は痛がりなので、当初通っていた地域の中核病院で診察の時に「痛いですか?」と聞かれて「痛いです」と即答してしまうので、どんどん処方される医療麻薬の量が増えていきました。

 

普段私が見る限りそれほど痛がっていないと感じるけれど、一回だけ薬が切れてすごく痛かったらしく、それ以来怖くて痛みはちょっとでも少しも我慢ができない様子。

この医療麻薬、もともとかかっていたこの近所の総合病院の処方でした。

癌研でもそれを踏襲。

 

ところがそうこうしている間に嘔吐がひどくなり、便秘もひどくなり、何度も嘔吐していると嘔吐が怖くて食べ物も受け付けなくなり、水分をとっても吐いてしまう。

食べられないし水分も嘔吐してしまうので補給がなかなか追いつかず、どんどん衰弱してしまい、これは脱水症状が心配だということで、癌研の主治医と電話で相談して緊急入院しました。

 

癌研有明病院に緊急入院して、主治医が彼の様子を見て「薬を変えてみましょう」といっていろいろ試した結果・・・・数日後ようやく落ち着きました。

 

どうも薬の副作用で嘔吐がひどかったらしく。

癌研の主治医が、最初の病院で処方された医療麻薬を全部見直し、ステロイドに切り替えたら嘔吐が落ち着きました。

あのまま癌研に移らなかったら、その時点で寝たきりになってたんじゃないかなー、いや、悪くすると死んでたんじゃないかと思うと、病院選びって大事だなと思いました。

 

この期間どんどん痩せていき、食べられない、飲むのも怖いという希望がないっていう時期を過ごして何度も泣いたけれど、少し楽になったことで久しぶりに明るい話題。

 

癌研に緊急入院して一週間。

ようやく嘔吐が落ち着いたという彼からの知らせ。

ちょうどその日子供たちも全員我が家にやってきて、宣教師の方が「魚べい」でお寿司をたくさん買ってきて差し入れてくれて、久しぶりにみんなで笑いました。

 

ここ一週間、子どもたちも私も交代で「洗濯物を持って行く」とか「夫のリクエストのものを持って行く」という名目で(コロナ対策で今は面会できず。ただ、荷物を持って行く人はエレベーターホールまで一人だけ行って、看護師さんに荷物を渡して、その際夫にガラス越しに会える)往復4時間かけて数分、ガラス越しに会えるためにみんな交代で出かけていきました。

 

寂しがり屋の夫のことなので、すごく喜んでくれたし、こんなふうにみんなで支えてくれてすごくありがたいな。