さて、今度はカンピ礼拝堂に行ってみます。
トラムに乗っていくと、都会の雑踏の中に突如として現れます。
この礼拝堂は、カンピショッピングセンターという雑踏の中にぽつんと立っている、全部木でできた教会なのです。
使われているのはもみの木だそうです。
クリスマスツリーで使われる、あの木ですね。
ここから入っていきます。
入り口付近はこんな空間が。
中に入ると、外の喧騒とは打って変わって、静謐な空間が広がっていました。
祈りたい人がそっと入ってきて静かに祈り、あるいは黙想をして、またさっと出ていくという場所。
窓はなく、天井からの優しい光があたたかく会堂の中を照らしています。
「チャペル・オブ・サイレンス」と呼ばれる通り、静寂な空間。
ここでは特定の礼拝やメッセージなどはないそうです。
講壇のお花もシンプル。
でも、あたたかい雰囲気です。
中では私語は厳禁。
クッションに身を任せて祈る人も…
このカンピ礼拝堂は、都会に置かれたノアの箱舟のように、人々が内面を回復しまた出ていくための大切な場所。
入場料は無料。
誰でも入れますが、礼拝堂を入ってすぐのトイレは有料です。
このころはまだ写真撮影ができたのですが、今は写真撮影禁止みたいです。
北欧ではたくさんの教会を回ったけれど、夫はこのカンピ礼拝堂の静謐な空間が一番心打たれたといっていました。
私も同感です。
夫は最終日の夫婦別行動の時にも、再びここを訪れたといっていました。
…実は私も別行動中、一人で訪れていました(笑)
今のように慌ただしい日常生活に追われていると、あの小さな木造りの小さな礼拝堂がふと懐かしくなります。