バターリャからトマールに行く途中、少しファティマに寄ります。

 

ファティマは比較的最近にできた教会で、ある逸話があるのです。

まずはわきにある通路から見えるバシリカに行ってみます。

 

 

広い広場ですね。

 

 

礼拝堂前の広場。

この見渡す限りの広い広場が、記念のミサの時にはカトリックのクリスチャンでいっぱいになるそうです。右手に見えるのは、出現の礼拝堂です。

 

バシリカ式教会堂に入っていこうとしたら…

 

 

ここでもまた、花嫁さんに遭遇。

一日に二組も花嫁さんに遭遇するなんて、今日は日本で言ううところの大安吉日なのかなぁ。

 

お揃いの真紅のドレスはブライドメイドさん達。

 

挙式が終わった直後なのでしょうか。

 

では、改めてバシリカの新しい白亜の清潔感のある礼拝堂に入ってみます。

 

ところでファティマには、謎の事件がありました。

1917年5月13日、このファティマに住んでいた3人の子供の前に、聖母マリアが出現した(といわれる)という事件。

 

聖母マリアは子供たちに、毎月13日に6カ月間続けてここに来るように、といいました。(その場所が、現在出現の礼拝堂があるところです)

 

子どもたちから話を聞いた見物客は、口コミでどんどん増えていき、最後の出現の時には見物客は3万人を超える人たちが集まりました。

 

人々は空に光輝く球体を見たり、異常現象を見たりしたそうです。

その見物客の中には新聞記者もいたりで、翌日のポルトガルの新聞は大騒ぎだったそうです。

 

マリアと話したという3人の子供たち(ルシア・フランシスコ・ヤシンタ)の証言により、その話の真偽が取りざたされて・・・結局のところよくわからないのですが…

 

教会の中にあるルシアの像。

 

後にローマ教皇庁から、この事柄は正式な奇跡だと認められたそうです。

彼らが聞いたという、マリアの予言は3つ。

 

1・今起こっている第一次世界大戦はもうすぐ終わる

 

2・3人の子供のうち2人はもうすぐ死ぬということ

(そして実際2人の子供はなくなりました。)

 

こののち、もっとひどい戦争が、夜空に不思議な光が見えた後起こるということ(=第二次世界大戦予告)

 

そして、3つ目の予言は1960年に公表される予定でしたが、教皇庁は公表しませんでした。

あとで、ローマ教皇が狙撃された事件を指して、ローマ教皇の暗殺未遂事件のことだったと教皇庁が発表しました。

 

けれどもその当時修道女となっていたルシア本人が「それは予言の一部であって、バチカンはうそをついている」と司法に提訴したということですから、内容的には別のものだったと考えられます。

 

そして、当初その予言を聞いて教皇が卒倒したということですから、本当は世の終わりの予言だったのではないかといわれています。

 

いずれにしても、教皇庁も公表せず、ルシア本人も2005年にローマ教皇に証言をした以外は沈黙を貫いたまま亡くなったので、本当のところはどうであったのか、現在も封印されたままなのだそうです。

 

 

マリヤの予言を聞いた3人の子供たちは、予言通り2人は早死にをし、残ったルシアは修道女として生涯を教会に捧げ、沈黙を貫いてなくなりました。

 

私たちの人生には、わからないことがたくさんありますし、わからないことで悩むこともあります。けれども、わからなくてもいいことも沢山あるのだと思います。

 

私たちにはわからないことばかりだけれど、それでも今私がわかっているのは、生かされている一日一日を、ただ大切に生きていくことではないかと思わされたひと時でした。