昨晩は大きな地震がありましたが、皆さんは大丈夫だったでしょうか。

 

日本は災害大国。火山の上に国があるようなものですから、これからもこういった危険と隣り合わせなんだなーということを改めて感じました。

前回の時のように、津波の被害や原発の問題が起きなくて本当によかったです。

 

さて、トルコ旅行記の続きをば…

エフェソスの遺跡は、今回夫が一番行きたかったところ。

聖書には「エペソ」という名前で登場するこの栄華を極めた町は、もともと女性戦士として名高いアマゾネスが開いた都市という言い伝えがあり、

 

古代ギリシャ時代、古代ローマ帝国時代と繁栄し、そして今や廃墟として大英博物館の後援のもとに遺跡発掘され、2015年に世界遺産に登録されました。

 

エフェソスの遺跡は、とにかく圧巻の遺跡です。

トロイの遺跡もペルガモン王国の遺跡もすごかったけれど、このエフェソスの遺跡の規模には及びません。

大きな街一つがこのように残っているのは稀なこと。

トルコが世界に誇る圧巻の遺跡です。

 

早速遺跡の中に入っていきます。

まだまだ当時は発掘中で(今もだと思いますが)、遺跡の石がゴロゴロ。

 

ニケの女神=勝利の女神。

この裾の形、ニケ(ナイキ)のマークはここからヒントを得たものだそうです。

 

 

エフェソスの遺跡の大通り。

広くて大理石で舗装された道が延々と続き、この町がどれほど大きな規模だったのかをまざまざと知ることができます。

 

驚くべきことに、当時下水道も発達しており、トイレも水洗トイレ。

ガイドさんが実演して見せてくれました。(笑)

 

立派な遺跡が続きます。

大浴場や競技場などもあったそうです。

この遺跡で大変有名なものは「ケルスス図書館」(セルシウス図書館)と呼ばれるものです。トルコのお札にのっている図書館

 

人と比べると、その大きさが分かりますね。

 

 

とにかく、ここは圧巻です。

二世紀に建てられたこの図書館は、260年に火災に見舞われ、ファサードだけが残っています。幅21メートル、高さ16メートル。

この地下には、墓所も見つかっています。

 

図書館の前にある小さな足跡は…

この大きさよりも小さい人は入っちゃだめよ、という娼館。

こちらはその看板だったようです。

 

「図書館に行ってくる」といって娼館に通う、なんてこともあり・・・

なぜなら、図書館と娼館は秘密の通路でつながっていた…らしい。(笑)

 

続いて、大理石の道を歩きながら向かったところは・・・

最後に登場した大劇場

 

収容人数が25000人ということなので、あのペルガモン遺跡の巨大な劇場(収容人数10000人)の2.5倍ということになりますよね。

舞台から、最上段の観客席までは60メートルの高さ、当時エーゲ海地方で最大規模の劇場でした。

 

夫が、階段を駆け上がっていって、上から写真を撮ってきました。

彼が駆け上がっていく姿を見て、ツアーの人たちが「これで病院(アスクレピオン)に入れるね!」と拍手と声援を送ります。

劇場上部から見た図。

当時の音響効果は素晴らしく、マイクなしでも舞台で声を出せば最上段まで聞こえるそうで、今でもエルトンジョンなどがここでスペシャルコンサートをするのだそう。

恐るべし、古代ギリシャ、ローマ人。

 

使徒パウロは65年から68年の3年間、このエフェソスで「神は形あるものではなく、いかなる時や場所においても共にいて下さる」ということをこの劇場でも伝えましたが、

アルテミス(ギリシャ神話の女神)の像や小物を作って莫大な利益を得ていた、銀細工人デメテリオ達が民衆を扇動し、この劇場でパウロを殺そうとしたことが記録に残っています。

 

劇場の地下には、こんな通路が・・・

 

ちょっと遠方から全体をとってみると、こんな感じ。

山の斜面を利用しての大劇場。すごく大きい!

 

劇場を出ると、クレオパトラが行進したといわれる広い道に出ました。

その道を夫と歩きながら、なんだか歴史の中に身を置くという感慨深い経験をさせていただいたような気持がしました。