ブロッコリーが慢性炎症と死亡を低減
わが国において、2026年から
ブロッコリーが農林水産省の指定野菜
(重要な野菜として位置付けているもの)
に追加されます。
そのブロッコリーが、
全身の慢性炎症と死亡率の低下
に関連していたことが、明らかに。
アメリカ・サウスフロリダ大学発
全身性の炎症が続くことで、
心血管系やがんなど
さまざまな疾患のリスクが
上昇することが知られています。
食事習慣の中には、
炎症に関連するものもあれば、
炎症を抑えて健康を改善するものも。
そこで研究グループは、
慢性炎症と死亡率に関連する食品を特定するため、
特定の集団を、
ある時期から追跡して疾患と食品との関連を
調査しました。
(前向きコホート研究)
研究には、アテローム性動脈硬化に関する
多民族研究(MESA)のデータを利用。
評価した食品は、西洋で入手しやすい
植物性食品3種類と
(アボカド、ブロッコリー、青菜[greens])
動物性食品3種類
(ハム、ソーセージ、卵)
評価した炎症マーカーは、下記の通りで
統計学的にどの項目が炎症と全死亡に
関連しているか算出しています。
(IL-6、フィブリノゲン、CRP、D-ダイマー、IL-2、
MMP-3、TNF-α、酸化LDL、血中総ホモシステイン)
【結果】
酸化LDLを除くすべての炎症マーカーが
死亡率と関連していた。
その関連はIL-6とD-ダイマーで最も大きかった。
単変量解析では、ブロッコリーのカテゴリーを
食べている人が一貫して
最も炎症と死亡率の低下と関連していました。
(ブロッコリー、キャベツ、カリフラワー、
芽キャベツ、ザワークラウト、キムチ)
IL-6とD-ダイマーを使用した多変量解析では、
ブロッコリーを摂取していない人と比較して、
ブロッコリーを摂取している場合は
その摂取量の量にかかわらず
死亡リスクの低下と関連していました。
【結論】
ブロッコリーは、慢性炎症を抑え、
死亡率を下げてくれる食材。
【引用文献】
Carris NW, et al. J Med Food. 2024 Feb 14. [Epub ahead of print]