チョコレートを食べると脳機能が改善

 

 

アルツハイマー病は

記憶の入り口になる「海馬」という

部分が萎縮、

機能不全を起こします。

 

「海馬」は、

タツノオトシゴのような形をしています。

 


日常的な出来事や、

勉強して覚えた情報は、

海馬の中で一度ファイルされて整理整頓され、

 

その後、大脳皮質にためられていく

といわれています。

 

 


私たちの脳の中で、

「新しい記憶」は海馬に、

「古い記憶」は大脳皮質に

ファイルされています。

 

 

 

 

私が勤務する病院にあるような

脳梗塞やアルツハイマー病の診断に

多くの病院が使用している

MRIは1.5テスラ。

 

 

今回とり上げる研究で

使用されている機能的MRI(fMRI)は

7テスラ以上の

高磁場MRI装置を使用します。

 

 

 

機能的MRI(fMRI)を用いて、

認知テスト中の脳機能改善に対する

ダークチョコレート摂取の効果を検討。

 

 

【方法】

26人の健康な成人被験者に、

低濃度(211.7mg)または高濃度(635mg)

のカカオポリフェノール入りの

ダークチョコレート(25g)

を食べてもらいます。

 

 

摂取後25分、摂取後50分の2回、

fMRIを用いて脳活動を分析。

 

 

チョコレートを摂取すると

左背外側前頭前皮質と左下頭頂小葉の

有意な交互作用が観察され、

 

ダークチョコレートを1回摂取すると、

継続的かつ努力が必要な

むずかしい課題を解いている間の

脳機能効率が向上

することが示されました。

 

 

「左背外側前頭前皮質」は

ワーキングメモリ、認知的柔軟性、

計画などの認知過程の管理する場所。

 

「頭頂小葉」は

体性感覚や視覚・聴覚などを

統合して認知することで、

物体の識別や空間認知に

関わっています。 

 

具体的に人が自分の見ている景色、

(視覚情報)

足の裏からの感覚などの情報をもとに

(体性感覚)

自分自身が空間に対し

どの場所に位置しているか

身体の傾きなどがあるか

などを把握しています。

 

 

ダークチョコは

受験勉強には

有力なアイテムになるかも。

 

【引用文献】

カカオポリフェノールが豊富なダークチョコレートの摂取は、認知作業中の効率的な脳活動に寄与する:無作為化、単盲検、クロスオーバー、用量比較のfMRI研究(仮邦題)

Cacao Polyphenol-Rich Dark Chocolate Intake Contributes to Efficient Brain Activity during Cognitive Tasks: A Randomized, Single-Blinded, Crossover, and Dose-Comparison fMRI Study.