ダークチョコレートは

心臓・脳血管疾患リスクを低減させる?

 

 

ダークチョコレートとは、

カカオの含有率が55%以上のチョコレートのこと。

 

 

ダークチョコレートの摂取と

12種類の心臓・脳血管疾患のリスク

との間に因果関係があるかどうか

を解析しました。

 

中国・紹興(ショーシン)人民病院発。

 

ダークチョコレートには、

フラバノールやメチルキサンチンなど

の身体に有益とされる成分が豊富。

 

 

小規模のランダム化比較試験では

心筋梗塞や脳卒中に良好な影響

を与えたことが報告されています。

 

 

さて、たくさんの論文を

包括的に遺伝子レベルで関連があるか

調べた研究です。

 

 

【方法】
ダークチョコレートの摂取量に関する

遺伝情報を網羅的に調べた研究を

イギリスのバイオバンクより

6万4,945例抽出。

 

狭心症などの冠動脈疾患

(症例:18万1,522例、対照:98万4,168例)、

 

心房細動(6万620例、97万216例)、

 

心不全(4万7,309例、93万14例)、

 

脳卒中(4万585例、40万6,111例)、

 

本態性高血圧症(9万2,462例、26万5,626例)、

 

僧帽弁狭窄症以外の弁膜症

(2万772例、28万6,109例)、

 

非虚血性心筋症(9,926例、30万3,607例)、

 

一過性脳虚血発作(1万8,398例、34万2,294例)、

 

静脈血栓塞栓症(1万9,372例、35万7,905例)、

 

心筋梗塞(2万4,185例、31万3,400例)、

 

下肢の深部静脈血栓症(9,109例、32万4,121例)



【結果】

●ダークチョコレートは、

 本態性高血圧症のリスクを低減。

 (オッズ比=0.73)


●静脈血栓塞栓症の統計学的な数字で有意差が出たが、

 明らかな因果関係は立証できなかった。

 (オッズ比:0.69)


●ほかの10種類の心臓・脳血管疾患

 との間に因果関係は認められなかった。


 ・心不全 OR:0.93
 ・冠動脈疾患 OR:0.96
 ・心筋梗塞 OR:0.78
 ・心房細動 OR:1.14
 ・非リウマチ性弁膜症 OR:0.81
 ・非虚血性心筋症 OR:0.99
 ・下肢深部静脈血栓症 OR:0.65
 ・脳卒中 OR:1.26
 ・虚血性脳卒中 OR:1.15
 ・一過性脳虚血発作 OR:0.83

 

【考察】
ダークチョコレートを食べることは

甲状腺ホルモンが出過ぎるバセドー病や

副腎から血圧を上げるホルモンが出ているような病気

に由来しない高血圧:

”本態性高血圧症”

のリスクを下げてくれる。

 

【引用文献】

ダークチョコレート摂取と心血管疾患: メンデルランダム化研究(仮邦題)

Dark chocolate intake and cardiovascular diseases: a Mendelian randomization study.

 

 

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【Drから】

甘いチョコよりオススメ。

 

血管の病気は

動脈硬化がおおもと。

 

ダークチョコが

血管の緊張を和らげてくれるかも。