メトホルミンで糖尿病の死亡率が低下

 

 

 米・Stanford University School of Medicine

 

の山梨豪彦氏らは、

 

2型糖尿病患者に対するメトホルミンの投与が

 

せん妄および死亡率に及ぼす影響を検討した。

 

 

<2型糖尿病患者506例を対象に後ろ向きコホート研究>

 

メトホルミンを服用した2型糖尿病患者では、

 

服用していない患者に比べて

 

せん妄リスクと死亡率がいずれも低下した。

 

 

2型糖尿病にせん妄リスクを増加させる可能性

 

せん妄は高齢者によく見られる重篤な疾患であるが、

 

有効な治療法や予防法はない。

 

 

入院や手術などのストレス下で

 

せん妄が起きると

 

はたから見ると覚醒しているように

 

見えるが、本人は夢の中。

 

暴言を吐いたり、暴力を振るったり、

 

正気に戻ると、記憶がない。

 

 

せん妄の主要な危険因子の1つに

 

認知症があるが、

 

せん妄によって認知症が進行する

 

ことも知られている。

 

 

一方、近年では認知症と2型糖尿病が関連する

 

可能性が指摘されており、

 

2型糖尿病はせん妄リスクも増加

 

させることが示唆されている。

 

 

メトホルミンは認知症を含む加齢性障害を改善し、

 

死亡率を低下させることが報告されている。

 

 

2型糖尿病に罹患していた506例

 

(平均年齢69.7歳、女性51.4%、白人95.3%)

 

そのうちメトホルミン服用群は264例、

 

メトホルミン非服用群は242例。

 

 

【結果】

 

せん妄の有病率は

 

メトホルミン非服用群で36.0%、

 

メトホルミン服用群で29.2%。

 

 

メトホルミン服用は、交絡因子を調整後も

 

せん妄リスクの減少と関連が見られた

 

〔オッズ比(OR)0.50、95%CI 0.32~0.79〕。

 

 

3年死亡率は、

 

メトホルミン非服用群の方が、

(生存率0.595、95%CI 0.512~0.669)

 

メトホルミン服用群より有意に高かった(P=0.035)。

(同0.695、95%CI 0.604~0.770)

 

 

メトホルミン服用は、

 

交絡因子を調整後の3年死亡リスクを低下させた。

〔ハザード比(HR)0.69、95%CI 0.48~0.98〕

 

 

以上から、メトホルミンの服用は、

 

2型糖尿病患者における

 

せん妄および死亡のリスクを低下させる

 

ことが示された。

 

【引用文献】

せん妄のリスクと死亡率を低下させるメトホルミンの潜在的な利点:後ろ向きコホート研究(仮邦題)

Aging(Albany NY)(2022年11月18日オンライン版

 

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