(写真と本文はたぶん関係ありません)
ビットコインといった暗号通貨や米国のGAFAMあるいはテスラ等に代表されるtech系企業の株が無限に騰がる今日この頃ですが、ひょっとすると投資家のモノサシが変わっているのかなと思っています。
従来、投資におけるモノサシはPERだったり、PBRだったり、配当利回りだったりしたわけですが、そういう伝統的なモノサシはかつてより重要度を失っているように感じます。tech系企業はこうしたモノサシではそのバリュエーションの妥当性を中々図れないような水準感になっていますし、ビットコインに代表される暗号通貨もまだ正体不明のところも多いですが、テスラの大量購入によって妙な形でのブロックチェーン化・・・というか謎の信用補完性を生んで、更にバリュエーションを加速させているような状況です。
かような状況から、当方もこの世界に入って間もなく20年を数えるところまできていますが、PERとかPBRといった「株式投資の教科書」で習ってきたことが、役に立たないどころか足枷になることがあるのかもしれないと最近考えるようになりました。
他方、こうした変化はtech系企業や暗号通貨界隈だけに留まらず、例えばESGやSDGsみたいな環境や社会基準での企業貢献度が機関投資家における立派なモノサシの一つになっている風潮も見受けられるため、ルールチェンジは本当に至るところで発生していると思われます。ESGのそれについては、例えばPER5倍で高配当の石油会社より、PER200倍で無配の風力発電会社の方が地球や社会にとって必要かつ有益だから、投・融資先として優先されるべきといった話なのですが、「株式投資においては個社の収益性や成長性あるいは割安度が重要」、と言われて育った当方にとっては、もう義務教育からやり直せレベルの話です(笑)。
まぁこんな感じで最近は世の中の変化についてよく考えています。投資において、外野の云うことに耳をふさいで自分流を貫き通すことはある意味において意義があることなのかとは思いますが、「変化に取り残されてるのはお前だけ」とならないように、常にアンテナを高く張るようにしたいなと思っています。自分流の投資を変えないという判断をするのなら、それだけの変わらなくていい判断をするための材料を十分量集めて、それでもやはり変える必要が無いという判断を絶え間なくし続ける必要があるのです。
*写真は横浜の某商業施設で撮影した「横浜ビール」のラインナップです。勘のいい方は途中でお気付きかもしれませんが、カラーバリュエーションがSDGsのマテリアリティのそれに似ているので、本エントリのアイキャッチとしてみました。