私はリーマンショックにより、当時1千万円強あった運用資産をほぼ全部溶かしました。
その後の投資用の種銭の作り直しと、生活費の捻出には大変苦労した経緯があります。
これは前にも何度か話したことがあるかと思いますが、そのリカバリ(というか生活を維持
するために、)200円位の冷凍チャーハンをスーパーで4~5割引の日に買ってきて、3食を
それをベースに済まし、たまにそれにカップラーメンを付けて定食風にしたりして生活費を
切り詰めていました。給料日だけ500~600円の弁当を買ったりもしたのですが、それでも
ずいぶん贅沢した気持ちになったのを今でもよく覚えています。
そんな状況でしたので、その時期は投資と呼べるようなことは殆ど出来ていないものの、
投資感覚だけは忘れないように、毎月1万円の投信購入だけは欠かさず続けていました。
信じてもらえないかもしれませんが、たった1万円分の投信を買うだけなのに、買付日の
基準価格が少しでも安くなることを期待して、給料日の少し前からお祈りをしていたりも
しました(笑)。たまに基準価格が安い時には、奮発して2万円分を買ったりもしましたが、
向こう1ヵ月の生活が超カツカツとなったのは言うまでもありません。そんな生活を数年間
続けて、転職をして給料が少し上がり、その後は数万円の単元株もたまに買えるように
なり、ほんの少しずつ増やしていき現在に至る・・・とまぁそんな感じでした。
前置きが長くなりました。このように大きく負けてしまうと、そのリカバリの大変さは尋常
ではありません。めっちゃ大変です。私の場合は幸いにも20代でコレをやらかしたので
まだ気合いで何とかリカバリ出来たのですが、30~40代になってライフステージが進んだ
状況で同じことをやらかすと、再起不能(投資は退場)となるケースが大半かと思います。
では負けないようにするにはどうしたらいいのでしょうか?私のように「リーマンショック」
みたいのを全力でくらって一生トラウマになる恐怖心を焼き付けて、保守的な投資行動を
とるようにするか、定期的に銀行出金する習慣をつけるなどの方法しかないと思います。
前者はイヤだし、普通は再起出来ないと思いますので、おそらく後者を選択することにな
るかと思いますが、それは「節約→入金→少しでも早く億り人になる!」という考え方とは
相容れず、週次・月次・年次でパフォーマンスを計算して他の投資家さんとスピード競争
みたいなことをしている場合、なおさら自分の中でコンフリクトを起こします。要は後者の
銀行出金のような技術の要らない資金防衛方法でも、実際のところは心理面のハードル
が高く、かなり難しいのではないかと思っています。
つまり、資産を増やしつつ、減らさないようにするというのは、巷で思われているより相当
難しいのです。かくいう私もそれを頭では理解しているものの、なかなか会得出来ていな
いため「負けない投資」ではなく、もう一段緩い「負けにくい投資」を目標としています。
私の言う「負けにくい投資」とはそういった妥協の産物でもあります。地合いさえよければ
勝つこと簡単ですが、減らさないことは本当に難しいので、ぜひ意識して投資に取り組ん
でいただれば幸いです。
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*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
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