第4話
「ごめ~んヤス、大丈夫?」 と呟くと、
「・・・・」とブルーな表情。プールから上がり、私の背後へ回ると
口に含んだプールの水を私の頭の上にビチャッと吐き出した。
「下に水着着てんだよ!」とヤスは勝ち誇って言った・・・。
そうこれが私と同学年のヤス。少し小柄で痩せていて、
チビキャラが定着しているが
極端に小さいわけではない。泳ぎは初心者だが。
そうこうしてるうちにメンバーが揃い始めた。
プールサイドでストレッチしているのが貴司とテツで、
実力は2人とも全国クラスである。
すでにプールに入って
ポカリを飲みながら仰向けで浮いているのが頭脳優秀な陽介、
コースを仕切るロープに寄りかかってお喋りしているのが綾と有希だ。
コーチ室を覗くと淳が今日の練習メニューを見つめていた。
クールなやつで頭も良く、顔も私のタイプだが、
モテ過ぎて色んな噂が飛び交っている・・・そんな人。
顧問の先生はというと、シーズン前の4月の陸上トレーニング中に転んで、
色んな骨を折ってしまったらしい。
今は退院して自宅療養中である。
関東大会が刻々と迫ってきたが、緊張感のない練習が続いていた。