世界一の人口過密都市ダッカ@バングラデシュ
人口が増加すると、さらに消費エネルギーが増え、資源の不足、地球環境の悪化、貧困の増加など様々な地球規模での問題を引き起こす為、人類にとってとても大きな問題になっています。
人口増加の原因は様々ありますが、現在の社会において一番注目すべき原因とは、貧困問題です。
貧困問題は、人口増加の原因でもあり、結果でもあります。とても厄介。
貧困国では、幼い子供でも労働力になります。そして社会福祉のない国では子供が老後の保険の役割にもなります。
ILOが発表するだけでも約2億5千万の児童労働が存在します。さらに推計漏れの児童労働、家事や手伝い程度の子供の数を含めると恐らく何倍にもなるでしょう。
日本ではおおよそ18~22歳まで親が子供の面倒をみてお金がかかりますが、貧困国においては、おおよそ6歳ぐらいから家計を支える労働力になります。フィリピンのスラムでも、6歳ぐらいにでもなるとストリートにいってゴミを拾いに出かけたりしてますよ。

また、子供が学校にいかず働く事は、早婚にもつながります。14歳などの若い間に子供をつくる事も多くありますので、急激な人口増加につながっていきます。
ところで、貧困国で働く子供達のキモチを知っていますか?
中には「仕事から抜け出して学校にいって勉強をしたい」という子供もいます。NPOの多くはそんなセリフを宣伝します。
しかし、同時に多くの子供達は「自分が働く事によって、家族を支えてあげられる。兄弟たちの世話をしてやれる」と、自分たちが働く事を誇りに思っている子供も多いのです。
たとえ幼い頃から売春をしていようとも、重労働で暴力をうけていても、「自分が家族を支えている」という事に誇りをもっている子供達がいて、それが彼らの生きる支えになっているのです。
貧困の環境がそうさせているのですね。
さて、ではどのように人口抑制をすることができるのか?
様々な方法論がありますが、国の状況や世界の状況をしっかり把握した上での対策が必要です。
フィリピンはといいますと、国民の9割以上がキリスト教の為に、人口抑制が難しい状態に悩んでいます。キリスト教の考えでは避妊は許されない事です。国民の9割以上に影響を与えているキリスト教会が、コンドームの普及活動等の人口抑止政策に猛烈に反対をしています。
スタディーツアーでセブ市の隣、ラプラプ市を訪問した時に、ヴァージンデレグラ教会で宿泊させて頂き、教会のジェス神父から教会側の主張をじっくり聞く機会がありました。SPFTCスタツアDAY5-6 8月29日
彼の話では、「人は自分を抑制できる生き物であって、家族計画を行うことで人口を抑制できる」というものでした。
しかしながら、現実問題としては貧困環境にある家庭では実現困難です。コンドームも使わず避妊を行わない性行為では人口増加に歯止めがかかりませんが、現状としてはコンドームの普及がキリスト教会の存在によって進んでいないのです。
世界的な人口増加問題、この解決の為には、国での取り組み以上に、世界の貧困を撲滅させることにもっと力がそそがれない限り解決にはたどり着けないのかもしれません。
しかし、人間の底力とは計り知れないものです。人口増加に一定の効果を表している活動の良い例は、バングラデシュにあります。アジアで最も貧しいといわれる国ですが、子供の数は年々減りつつあります。


冒頭でダッカの動画を掲載しましたが、バングラデシュは北海道ほどの面積に、日本の人口を超える1億5千万人が住む、人口超過密国です。私もNGOの調査に参加して訪問しましたが、どこにいっても人だけは必ず視界にはいるようなところでした。ただし、1億5千万という政府発表は推計にすぎず、中には「すでに二億を越えているだろう」という人もいます。
そんなバングラデシュですが、私がいろんな家庭を調査した際、現在の1家族あたりの子供の数は2~3人と、貧困国にしてはとても少なくて大変驚きました。
フィリピンでは今でも子供8人いる家庭すらすぐにみつける事ができます。バングラデシュも貧しいし同じような事だろうと考えていたものですから、すごく驚きました。
1975年にはバングラデシュの出生率(女性一人あたりの平均出産人数)は6,8人と驚異的な数字でしたが、その年を境に減少。僕が生まれる1989年には4,5人、2009年には2,29人と、今では理想的な数に落ち着いています。
これは、たくさんあるNGOが家族計画の教育を推し進めた結果だとバングラデシュの研究をしている教授に話を聞きました。
バングラデシュは世界で最もNGOの活動が盛んな国です。バングラデシュにある世界最大のNGO『BRAC』は常勤2万人、政府開発予算の1/10規模だそうです。このように大規模なものから、小規模のNGOも無数に存在しています。
このように、貧困の中でも、人口抑制に本気で取り組む事によって成功する事もあるようです。
しかし、バングラデシュはNPOが国の替わりを果たしているといっても過言ではない程の特異な国なので、他の国を大局的にみると、私は世界の格差の解消=貧困の撲滅以外に方法はないと思います。
最後にひとつ。
同じ時期に、日本では日本人人口が減少を始めた事がニュースになりました。
みなさん御存じの通り、子供の数は年々減っているという事ですよね。しかしながら、日本では児童虐待が増加しています。子供が減っているので、うまれてくる子供にとっての児童虐待のリスクは年々増えつつあります。
以前も紹介したGTOですが、GTOを今日も買ってきました。
8巻でもたくさんの児童労働の実態の解説もあわせて描かれてありました。(ぜひ読んでみてくださいね!)
平成21年度の児童虐待相談件数は約4万4千人、そのうち性的虐待は1350件、しかし同年検挙された件数は91件にすぎないようです。
虐待が発生する要因は様々あります。
GTOでは主に「個人的」「社会的」「環境的」要因にわけて紹介されていました。
・個人的要因については、親のストレスへの耐性が弱く、子供にあたってしまう、教育方法としてすぐに暴力にいたってしまう等
・社会的要因については、孤独な親が増えてきている事。地域との関わりが希薄な現代において、子育てに悩む親が増え、さらに孤独から虐待がみえにくくなっている等
・環境的要因については、狭い生活環境の中でストレスがたまり、さらに子供がいると近所への迷惑などを考え、ストレスが増してくる等
様々な要因がありますが、そのなかでも日本での貧困も大きな問題であることを指摘していました。
日本は一昔前までは一億人総中流社会といわれましたが、現在では派遣切りや非正規雇用が大きな問題になっています。右肩上がりに非正規雇用労働者が増加し、今では3人に1人が非正規労働者です。日本国内はもはや格差社会となり、世界の流れにそうように、若者の雇用環境が悪化しています。
そんななか、若者の親もまた増えています。そして特に若年層の結婚ではできちゃった婚が多く、15-19歳の8割、20-24歳の6割ができちゃった婚です。
しかし、若年者の雇用状況が厳しく、仕事も厳しく、家計も厳しくなってしまいます。その事から両親に多大なストレスがかかり、児童虐待が増えることにつながっているのです。
世界をみても、日本をみても、社会の在り方が今すごく問われている時期にあります。
日々の生活に追われていると、ついつい自らの事ばかりに考えがいってしまいがちになってしまいますが、人にとって本当に価値のある存在はなんなのか。
そして、いったい何がこのような社会をつくっている要因なのか。複雑な世の中ですが、みんながじっくり考えて、日々を生きていく必要がありますね。
新しい命がこの世界に生まれてきてくれるのですから、みんなで祝福して迎えたいですよね。







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