フェアトレードから国内の問題をみる。 | ○と○

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☆被災地ボランティア(避難所調査員)
☆フェアトレードを主とした貧困問題
☆ネットショップ開業
☆フィリピン(セブ島)について

フェアトレードは、つまり労働の在り方。雇用の在り方。取引の在り方をより公平にするものです。


世の中、お金と権力がある人は優位に物事を進め、それがない人は言いなりになる傾向があります。

特に法の秩序がきいておらず、格差が圧倒的な途上国においてそれが顕著です。

小規模生産者は、教育を受けていなかったり、対抗する力を得る事がなかったり、社会的背景までもが小規模な生産者をアリ地獄のように陥れる構造があります。



しかし、これは海外だけでのものではありません。

フェアトレードは確かに特に貧しい抑圧された生産者の生活を支えるためのものです。

しかし、途上国だけに限ったものではなく、実際に欧米では国内のフェアトレードというものも徐々に形になってきています。

東日本大震災のあった東北では、東北のお母さんたちを雇用してつくった製品を販売するような動きもみられます。(フェアトレードの取り組みと認識している、いないにせよ)

また、こういった海外の問題から、国内の問題にも着目して、気付きを得る事も重要です。


《悪化の一途をたどる若者雇用》

日本では頑なに移民、難民の受け入れを厳しくしていますが、欧州諸国、アメリカでは安価な労働力を手に入れるため、移民を多く受け入れてきました。

その結果として、不景気にも後押しされて国内の雇用状況が悪化。特に労働経験の少ない若者の失業率が突出する形となっています。

6日夜からロンドンのトッテナムで暴動が起きています。地元住民のマーク・デュガン (Mark Duggan)さん(29)が警察官に射殺された事件が発端とされていますが、略奪、放火まで行われ、ほとんどが「便乗」したものです。

この暴動に参加している数百人が若者である事からも、若者が不満を爆発させている事がわかります。

イギリスでは16歳以上の失業率が8%に対して、16~24歳の失業率は20%を越えています。

若者の失業率が高いフランス、スペインでも同じくデモ等が不景気以降多発してます。

日本では、デモや暴動などはないにせよ、リーマンショック以来は大卒就職率は最悪を更新しています。今年は震災の影響でさらに悪化していると後輩からも聞きます。

《非正規雇用の増加》

日本では非正規雇用は90年当時より2倍に増え、3~4人に一人が非正規雇用者という現状です。

もちろん、不安定な雇用状況で好ましくありません。

企業の都合に合わせて好き勝手に扱われるというこの状態は、途上国における、農民と地主の関係。労働者と工場主との関係と似たようなものです。


《冷たい社会の日本》

欧米も大変な状況です。しかし、欧州では日本と比べるとかなり社会福祉が充実しています。北欧などは特にそうです。

アメリカは日本と同じように小さな政府の形をとっています。しかし、大きく違うのは非営利セクター(NPO)の規模です。以前から何度もだしている事ですが、個人による寄付金額の総額は日本では150分の1しかありません。これはつまりほとんど非営利セクターの規模の違いと比例します。アメリカでは貧困問題に対して非営利組織からのサポートが手厚くあるといえます。

さらにどの国と比べても日本は生活保護の受給が厳しく、アメリカでは本人が仕事がないなら(親が仕事をもっていても)生活保護をうけられるのに対して、日本では3親等以内が扶養義務をもっています。

さらに、女性の雇用をとってみると最悪です。役員や国会議員の女性割合は比べるまでもなく先進諸国おろか途上国よりも悪い状況です。それでも問題はないという社会的な雰囲気はありつつ、働きたいという意思をもつ女性にとっては比較的に過酷な国なのです。




《大なり小なり、社会問題は社会全体で解決する事が大切。》

日本人は、意外と「自助努力」に重点を置く社会であって、貧困に対する態度はかなり冷たいといえます。

しかし、貧困を招くのは社会全体であって、それは社会全体で解決していかないといけない事なのです。

さもなければ、徐々に現在の日本がたどり着きつつあるように、国内雇用が悪化し、国内需要が悪化し、共倒れになるでしょう。

いくら海外に工場を移しても、海外から優秀な人材を雇用しても、それは一時をしのぐだけだと思います。

若者の消費意欲がない、草食化している、等々言われていますが、それを招いているのは日本社会であり、大人と比べて力のない若者は社会の鏡でしかありません。

社会の悪しき部分は、社会的に力のもたない層に顕著に表れるものです。



大なり小なり社会問題は社会全体で解決する事が大切。と書きましたが

ある家庭で問題が起きたら家族全員で解決するものです。

ある会社や学校のクラスや地域で問題が起きれば、そのコミュニティー全体で解決するものです。

ならば国で問題が起きているなら、国全体で解決する必要があります。

フェアトレードはそれを世界規模に広げた取り組みで、世界のどこかで問題が起きたなら、世界全体で解決に取り組むというだけです。


どのようなことにしても問題を放置していたら、いつかは自分にふりかかってきます。逃げていられるのは今のうちだけです。

今日はアメリカの株式急落に伴い日本の市場も急落しています。はたして日本の企業、国家はいままでのように新卒採用を減らしたり、非正規雇用を増やして"柔軟に動く体勢をつくる"のでしょうか。それとも、この問題に強く立ち向かうのでしょうか。

そこに社会の強さが表れると思います。