ビタミンA (レチノール)
[英]Vitamin A (Retinol) [学名]Vitamin A (Retinol) ビタミンAは、動物性食品に含まれている脂溶性ビタミンの1つであり、植物性食品に含まれるカロテンからも体内で生成される。上皮、器官、臓器の成長・分化に関与することから、妊婦や授乳婦にとっては特に必要なビタミンである。一般に「目や粘膜を正常に保つ」、「夜盲症を防ぐ」、「がんのリスクを軽減する」などといわている。ヒトでの有効性については、ビタミンA欠乏(眼球乾燥症や夜盲症を含む)の予防や治療に対して有効性が示されている。しかし、がん患者(頭部や頸部、肺)の2次がんの再発リスクの減少に対しておそらく効果がないと思われる。適切に使用する場合はおそらく安全と思われるが、過剰に摂取した場合には危険性が示唆されている。妊婦が過剰摂取した場合は奇形のリスクがあるため注意が必要である。生殖・泌尿器・ 経口摂取で栄養失調の女性に対して、妊娠に関連した死亡率を減少するのに有効性が示唆さ酢酸を妊娠中及び妊娠後の栄養失調の女性に毎週摂取させた場合、妊娠に関連した死亡率を40%減少させた。・ 栄養失調の女性での妊娠に伴う夜盲症や産後の下痢と熱の発症を減少させるのに、有効性が示唆されている。ネパールの栄養失調の女性に対し妊娠前、妊娠中、妊娠後レチニル酢酸を毎週投与した結果、妊娠に伴う夜盲症や産後の下痢と熱の発症を減少させたが、完全に抑えはしなかった。また夜盲症を患う亜鉛欠乏症の妊娠中の女性において、亜鉛のサプリメントがビタミンAの作用を増強するといういくつかの知見がある。・経口摂取で、栄養失調の女性の胎児や早期の乳幼児の死亡率を減少させるのに、効果がないことが示唆されている。ネパールの栄養失調の女性に対し妊娠前、妊娠中、妊娠後レチニル酢酸を毎週投与した結果、胎児や早期の乳幼児の死亡率を減少させることはできなかった。 ・栄養失調の妊娠中の女性において、血中のヘモグロビンとエリスロポエチンを増加させるのに、効果がないことが示唆されている。貧血の患者が多い発展途上国において、鉄および葉酸と併用したビタミンAと等価の3000μgのレチノールは、鉄および葉酸のみ摂取した場合と比べて、ヘモグロビンとエリスロポエチンの量をより増加させることはなかった。・経口摂取で、妊娠中の胎児および初期の授乳期間中新生児へのHIVの母子感染リスクを減少させるのに、効果がないことが示唆されている。予備的な臨床研究の結果より、HIV感染した妊娠女性へのビタミンAのサプリメント投与は、授乳を通しての彼女らの乳児へのHIV感染のリスクを増加させるかもしれない。・1,228名(症例535名)を対象とした症例対照研脳神・ヒトにおいて、ビタミンA欠乏症(眼球乾燥症<ドライアイ>や夜盲症を含む)の予防と治療に経口摂取で効果がある。・経口摂取で核白内障の発生を減少させるのに対して、有効性が示唆されている(66)。ヒトでの大規模な人口集団を基にした研究で、食事中のビタミンA摂取は核白内障の発症リスク減少と相関があった。・ビタミンEと併用の経口摂取で、レーザー屈折矯正角膜切除術後の治癒を促進するのに有効性が示唆されている。近視の治療でレーザー手術を受けている患者において、レチノールパルミテートの形での高用量(50,000-75,000IU)をビタミンE(αトコフェニルニコチネート)230mgとともに毎日摂取した場合、角膜の再生を促進し、視力を向上させると思われる。・2007年2月までを対象に7種のデータベースで検索出来た無作為化臨床試験(RCT)および前向きコホート試験12報についてのメタアナリシスにおいて、抗酸化物質(ビタミンA、C、E、亜鉛、ルテイン、ゼアキサンチン、αカロテン、βカロテン、βクリプトキサンチン)の食事摂取量と早期加齢性黄斑変性症の発症の間には相関がなかったという報告がある。人口集団を基にした研究で、食事中のビタミンA摂取は核白内障の発症リスク減少と相関があった。・ビタミンEと併用の経口摂取で、レーザー屈折矯正角膜切除術後の治癒を促進するのに有効性が示唆されている。近視の治療でレーザー手術を受けている患者において、レチノールパルミテートの形での高用量(50,000-75,000IU)をビタミンE(αトコフェニルニコチネート)230mgとともに毎日摂取した場合、角膜の再生を促進し、視力を向上させると思われる。・2007年2月までを対象に7種のデータベースで検索出来た無作為化臨床試験(RCT)および前向きコホート試験12報についてのメタアナリシスにおいて、抗酸化物質(ビタミンA、C、E、亜鉛、ルテイン、ゼアキサンチン、αカロテン、βカロテン、βクリプトキサンチン)の食事摂取量と早期加齢性黄斑変性症の発症の間には相関がなかったという報告がある。発育・成長・ ビタミンA欠乏症の小児のはしかの合併症に対し、有効性が示唆されている。・マラリアが風土病の地域で、3歳以下の小児のマラリアの症状を緩和するのに経口摂取で有効性が示唆されている。・ビタミンA欠乏症の小児の、HIVおよび下痢による死亡率を減少させるのに経口で補助剤として有効性が示唆されている。・化学療法を受けている小児における胃腸の副作用の軽減に、効果がないことが示唆されている。ビタミンAサプリメントは化学療法を受けている小児の下痢や口内痛のような症状の発生率や状態の軽減に対し、効果がみられなかった。骨・筋肉大量摂取の場合は、閉経後女性の骨粗しょう症および骨折の発症率を増加させる可能性がある。肥満・カルシウムとの併用経口摂取で、体重の維持に有効性が示唆されている。18歳から31歳の女性において、1日5,000IUのビタミンAと1,000mgのカルシウムを2年間摂取した結果、おだやかな体重減少(1.04kg)と、体脂肪の減少(2.10kg)が見られた。免疫・がん・炎症・ 経口摂取で乳がんの予防に対して有効性が示唆されている。疫学調査により、食事からのビタミンAの十分な摂取は、乳がんの家族歴のある更年期前の女性の乳がん発生リスクを下げることが示されている。ただしビタミンAのサプリメントで同じ効果があるかどうかは不明である。・コホート内症例対照研究において、前立腺がん診断の平均約4年前の血漿中のカロテノイド、レチノール、α-トコフェロール、γ-トコフェロール濃度と発症率との間に相関は見られなかったが、リコピンおよび総カロテノイドが高いと進行疾患リスクは低いという報告がある。・経口摂取で、妊娠中の胎児および初期の授乳期間中新生児へのHIVの母子感染リスクを減少させるのに、効果がないことが示唆されている。予備的な臨床研究の結果より、HIV感染した妊娠女性へのビタミンAのサプリメント投与は、授乳を通しての乳児へのHIV感染のリスクを増加させるかもしれない。・化学療法を受けている小児における胃腸の副作用の軽減に、効果がないことが示唆されている。ビタミンAサプリメントは化学療法を受けている小児の下痢や口内痛のような症状の発生率や状態の軽減に対し、効果がみられなかった。・発展途上国に住む小児の肺炎の重症度を減少させるのに経口摂取でおそらく効果がないと思われる。・悪性黒色腫に対するレチノイド補助療法の有益性は、いくつかの小規模な無作為割付臨床試験(RCT)からは見出せなかった。この用途に関するレチノイドの適切な評価は行われていない。・頭部や頸部や肺がんの患者において2次がんや腫瘍の再発リスクを減少させるのに、おそらく効果がないと思われる。大規模ランダム介入試験でもビタミンA摂取の補給の有無で、患者の生存期間およびevent free survival (= 再発を含む特別な出来事がなく生存していた期間 ) に有意差はなかった。・マラリアが風土病の地域で、3歳以下の小児のマラリアの症状を緩和するのに経口摂取で有効性が示唆されている。・麻疹患者78名(試験群32名)を対象とし、ビタミンAを第4病日以前から投与したところ、症状の重症化(38℃以上の高熱持続日数、眼球結膜充血ならびに眼脂の持続日数、胸部レントゲンで肺炎像を認めた率など)に対する予防効果が認められたという報告がある。脳・神経・感覚器・ヒトにおいて、ビタミンA欠乏症(眼球乾燥症<ドライアイ>や夜盲症を含む)の予防と治療に経口摂取で効果がある。・経口摂取で核白内障の発生を減少させるのに対して、有効性が示唆されている。ヒトでの大規模な人口集団を基にした研究で、食事中のビタミンA摂取は核白内障の発症リスク減少と相関があった。・ビタミンEと併用の経口摂取で、レーザー屈折矯正角膜切除術後の治癒を促進するのに有効性が示唆されている。近視の治療でレーザー手術を受けている患者において、レチノールパルミテートの形での高用量(50,000-75,000IU)をビタミンEとともに毎日摂取した場合、角膜の再生を促進し、視力を向上させると思われる。・2007年2月までを対象に7種のデータベースで検索出来た無作為化臨床試験(RCT)および前向きコホート試験12報についてのメタアナリシスにおいて、抗酸化物質(ビタミンA、C、E、亜鉛、ルテイン、ゼアキサンチン、αカロテン、βカロテン、βクリプトキサンチン)の食事摂取量と早期加齢性黄斑変性症の発症の間には相関がなかったという報告がある。その他・ヒトにおいて尋常性ざそう(にきび)の治療に対し大量の経口摂取で、有効性が示唆されている。ただし最近ではこの用途の多くがレチノイドからレチノールに取って代わられている。 複数の無作為割付臨床試験(RCT)によれば、局所レチノイド(tanzarotene)摂取はプラセボと比較して、短期間では慢性尋常性乾癬を改善することが言われている。・経口レチノイドにより、少数の尋常性乾癬患者において乾癬が消失したという限定的なエビデンスが見出された。維持療法としてのレチノイドの効果については、良好なエビデンスは見出されなかった。有害作用および催奇形性のリスクのため、レチノイドは一部の患者には受け入れられていない。 (欠乏症・先天異常)・ヒトにおいて、ビタミンA欠乏症(眼球乾燥症<ドライアイ>や夜盲症を含む)の予防と治療に経口摂取で有効である。・ビタミンA欠乏症の小児のはしかの合併症に対して、有効性が示唆されている。・ビタミンA欠乏症の小児の、HIVおよび下痢による死亡率を減少させるのに経口で補助剤として有効性が示唆されている。安全性情報・ヒトでの急性毒性では、一ヶ月齢の男児が11日間に1,000,000IUのビタミンAを投与された後死亡した一例が報告されている。脳脊髄圧上昇をおこす。・より一般的な慢性毒性は、小児の場合一日12,000-600,000IU(2,000-60,000IU/kg/日)、成人で一日50,000-1,000,000IU(700IU-15,000IU/Kg/日)を連日摂取した場合に報告されている。その症状は頭痛、唇のひび割れ、皮膚の乾燥とかゆみ、肝臓肥大、骨と関節の痛み。筋肉痛など。・経口または筋肉注射で適切に使用する場合、おそらく安全と思われる。ビタミンAは成人1日10,000IU以下で安全とされる。・経口で過剰に摂取した場合、危険性が示唆されている。過剰量の長期摂取はビタミン過剰症を招く恐れがあり、ビタミンA過剰症リスクは特定の一日の摂取量というよりむしろ蓄積に関連する。患者には一日10,000IU以上摂取しないように指示すべきである。ビタミンA外用での安全性については、十分な情報が得られていない。・小児では適切名量を投与した場合はおそらく安全と思われる。3歳までの小児は1日2,000IU以下、4-8歳は3,000IU以下、9-13歳は5,700IU以下、14-18歳では9,300IU以下の摂取であれば安全であるが各年齢でそれ以上の摂取は避けるべきである。・妊娠中および授乳中は経口または筋肉注射で適切に投与した場合、おそらく安全と思われる。ビタミンAは妊娠中および授乳中は1日10,000IU以下で安全とされるが、妊娠中および授乳中のビタミンAの外用での安全性については、十分な情報が得られていない。妊娠前と妊娠前期(2-3ヶ月)に母親がトレチノイン(ビタミンA誘導体0.025%)局所製剤を顔と背中に塗布し、また妊娠中に妊婦用ビタミンを摂取し、さらに父親も妊娠前にイソトレチノインを服用していたところ、妊娠41週で出生した男児の耳と中枢神経系に奇形を認めたという報告もある。医薬品等との相互作用・ 吸収や血中レベルに影響を与えるハーブやサプリメント、食品、医薬品が以下のようにいくつか知られている。吸収を促進するもの:ビタミンAサプリメント、食事中の脂肪。・ 吸収を低下させるもの:鉱油、ネオマイシン、コレスチラミン、オーリスタット。血中レベルを低下させるもの:慢性の過剰なアルコール摂取。・消化管感染症や寄生虫によって、経口摂取したビタミンAの吸収が低下することがある。・良性頭蓋内圧亢進症がテトラサイクリンとビタミンA中毒で起こりうるとの報告があり、テトラサイクリンを服用している患者は多量のビタミンAを摂取するべきではない。・ビタミンAの毒性はビタミンKとの拮抗作用によって、出血傾向や低プロトロンビン血症と関連があるので、大量のビタミンAの摂取はワルファリンのリスクを高める危険性がある。・経口避妊薬を服用している患者では、服用していないヒトに比べ血清中ビタミンAの濃度の上昇が見られ、安全に用いるためのデータは十分でない。・亜鉛欠乏したヒトでは、ビタミンA不足になる可能性があるという報告がある。また、亜鉛とビタミンAを併用すると、それぞれ単独で用いるよりも効果が高いとの報告がある。・エトレチナート、イソトレチノイン、アシトレチン、タザロテン、トレチノイン、ベキサロテンなどのレチノイド(ビタミンA誘導体)系医薬品は、ビタミンA過剰症と類似した副作用症状を起こす。そのためこれらの医薬品とビタミンA含有サプリメントを併用した場合にも、類似した副作用症状の発現が危惧される。 59歳男性が対面販売で購入した複数のマルチビタミンサプリメント(ビタミンAを計13,000μg含む)を2年間摂取していたところ、最近6ヶ月間体重増加と腹水が出現し、ビタミンA毒性による慢性肝炎と疑われ、ビタミンサプリメントの摂取中止により、腹水と肝機能が改善したという症例報告がある。→「予防としてのメディカルハーブ&サプリの世界」のトップページ →「薬のとくさんのサプリ&ハーブで不老長寿」のトップページ →「レディーのためのダイエットサプリ&ハーブのVIPルーム」のトップページ →「男のためのスペシャルサプリ&ハーブ」のトップページ →「 EBMで裏付けされた健食、サプリ&ハーブ情報」(情報共有ブログ)のトップページ →「サプリとハーブで老化を予防」(情報共有ブログ)のトップページ