臼井君を後ろ向きにさせたまま3人で首をかしげる。
「ななっ、なんですか、まだこのままでしょうか?」
「おかしいですね。なんであんなとこに付いてるんでしょうか」
「付いてる?伊藤君なんか付いてるの?」
「必要性がないですよね」
「いい伊藤君それって紳士にあるまじきものが付いてるってこと」
「まあ、紳士服にはあるまじきものですね」
「ええっ、ちょっとはずかしい」
両手でお尻を隠す臼井君。
ああ、その姿、見返りオカマだよ臼井君。すごく素敵。
「糸がさー」
「い 糸デスか?」
「両方のポケットした10センチあたりに横10センチ幅くらいで付いてるんだよ。白いのが」
「普通そういうとこには糸縫い付けてないですよね」
もぞもぞして必死に見ている臼井君、そしてなにかを達観したように。
「これってこういうデザインです。デザイン。」
「いや、でもいらないものですから」
「じゃあ俺が取ってやろう」
カッターを片手に臼井君に近づく亀マネ。
「ああーー。やめてくださいやめてくだい。それ取ったらズボンがバラバラになってパンツ一枚になりますから」
「じゃあ、今日そのまま過ごすんですか臼井さん」
「帰って分析します。多分デザインだと思いますけど。」
翌朝
「おはようございます。」
吹っ切れた表情で登場した臼井君。
「どうだった。糸の分析は」
「糸ですか綺麗にとりました」
デザインじゃなかったのかよ。あまりのあっさりむかつく筆者。
「デザインじゃなかったの」
「いや、違ったみたいです。こんな感じです」
安田さんにお尻をさらけ出す臼井君。
とその時。安田さんがまたまた。
「臼井君、ポケットからなんかぶら下がってるよ。」
「えっ、なんですか」
臼井君その異物をポケットから引きずりだしてにやり。
「なによそれ」
「これですか、靴下です靴下。」
「なんで靴下がポケットからぶら下がってる分け」
「これですか、昨日帰ったら履いて靴下に穴が空いてたんでとりあえず脱いでポケットに入れたんです」
「なんで、ポケットに入れるわけ。ゴミ箱行きでしょう」
「いや、なにかに使えるかもしれないと思って一時保管したんです。」
靴下をポケットにしまいなにごともなかったかのように朝のお勤め(トイレ)むかう臼井君。
臼井劇場は朝から全開でスタートしました。
今日も一日がんばって臼井君。