臼井君をボーット見ている亀マネ。

「あれっ、それって例の2着で3万円のポリエステルスーツか。」

「違います。高級です。高級です。本当は7万位するものがセールだったんです。ネッ伊藤君」

「知りませんよ。」

冷たく突き放す伊藤君。それがまたハードMの臼井君にはたまらない刺激なのだ。

「だって、12月に買ったんでしょう。バーゲンは一月からだから、年中2着で3万なんじゃないの」

追い打ちをかける安田さん、だが安田さんのSには反抗する臼井君。そこはモーホーと言われる臼井君らしい。(本人は否定)

「違います。違います。年末スーパーキャンペーンです。本当は7万以上するやつですから」

亀マネが席を離れて臼井君のもとに行きスーツを細かくチェックしはじめる。

「中華のポリ50パだな」

「う、う、ウールも入ってますよね50%

「たった50な」

「多分 高級ポリエステルだと思います。高級なやつです。」

「ポリに高級なんてあるわけないでしょう」

安田さん臼井君の馬鹿さ加減に我慢できずだ。

「まあ、ポリが入ってる段階でスーツじゃないな」

「ええっ、亀マネ以外みんなポリだと思いますよ。ねっ伊藤君」

「一緒にしないでください。ウール100です」

「えっ、伊藤君ウール100、そんな高級なの着てるの?

「普通じゃないですか」

「常識だよ」

「おかしいですよ。みなさん。ウール100なんて聞いたことありませんよ。みんなミックスですから」

「あれっ」

亀マネがなにかに気づく。

「臼井君ちょっと後ろむいてみな」

「な、なんですか亀マネ?

「いいから、ちょっと」

「へんだよな」

亀マネに言われ頷くふたり。

不安そうな臼井君。

「へんですね」

「へんて、それは僕の存在がへんっていうことですか?それともスーツがへんってことですか」

「うーん、君の存在もへんだけどこれはみたことないな」

はじめての続く。