皿川堤防の一番低い場所=氾濫開始する場所は~標高317.12mの地点です~危機管理型水位計に記載!

台風19号水害を受け、国土交通省千曲川工事事務所は皿川に危機管理型水位計を設置しました。
台風19号水害対応検証~新シリーズ43
この水位計は、洪水時の水位観測に特化した水位計で、一定の水位を超過した時に観測モードに切り替わるという低コストな水位計です。
信濃川水系千曲川では28箇所設置されており、2019年台風19号以降飯山市内に9箇所設置されました。
皿川の水位計は、1.31m=標高310.93mになると観測を始めます。
通常の水位計は、水位○○mと表示するのに対し、この水位計では、堤防の一番低い場所、つまり氾濫開始するまで○○mと表示する仕組みになっています。
水位とは、河沼などの、ある基準面からの水面の高さです。
基準面は、水位観測所ごとにあらかじめ測量した上で定められ、その基準面の標高を量水標の零点高といいます。
皿川危機管理型水位標の零点高は、標高309.52mです。
そして、皿川堤防の一番低い箇所=皿川が増水した場合の氾濫が一番先に開始する箇所は、水位計の零点高から7.6mとされています。
つまり、零点高の標高309.62m+水位7.6m=標高317.22mの地点です。
なお、標高317.22mの場所がどこかについては発表されていません。
また、
危険水位は、堤防の天端から-2.36m=標高314.86m
観測開始は、堤防の天端から-6.29m=標高310.93m
とされています。
危機管理型水位計は、皿川が氾濫開始するまでに、後1mに迫っています。後0.50mにまで迫っています。
と、水位の上昇と危険度が実感として伝わるように考えられています。
なお、皿川橋から、皿川樋門の堤内側の皿川の様子を写すカメラも設置されました。
この危機管理型水位計を基に、次号から台風19号時の皿川樋門と皿川の水位と、実際の皿川の実際について検証したいと思います。
つづく