2020年の夏山始めは八ヶ岳だった。
観音平から編笠山→権現岳→三ツ頭と回ってきた。
観音平から気持ちの良いミズナラとカラマツの樹林帯を歩く。
ハルゼミの声を聴きながら、かすかに感じる風が心地よい。
キバナノコマノツメだろうか。
黄色いスミレがたくさん咲いていた。
ホームグラウンドの山にはあまりないので目新しい。
黙々と歩き続け、押手川を越えると急登が続いた。
そして視界が開けた。
南アルプスが見える。
霞んでいるが、甲斐駒ケ岳、仙丈ヶ岳、そして北岳。
高い山の雰囲気を感じるようになってきた。
編笠山の山頂は広く開けている。
これから登る権現岳が見える。
その背後には赤岳。
なんども登り、たくさんの思い出が詰まった峰。
また、登りに行くだろう。
ほぼ無風の山頂。
のんびりと夏山の空気を吸い込み、日光を浴びた。
静かだ。
編笠山をあとにし、青年小屋に向かう。
青年小屋は名前が独特で気になっていた小屋のひとつ。
快適そうなテント場が印象に残った。
また泊りにきたい。
青年小屋からはどんどん標高を稼ぐ。
風が出てきた。しかし悪い風ではない。
夏山の心地よい風だ。
意外と険しい岩場を越えて、権現岳手前のピークを踏んだ。
標高は2700mくらいだろうか。
古い石像が鎮座していた。
かなり風化しているように見える。
いつからここにあるのだろうか。
八ヶ岳は信仰の峰々なのだ。
一度権現小屋まで降りて、権現岳へ登り返す。
権現岳山頂には特に標高や山名を示す看板はなかった。
しかしここにも山岳信仰を示すものが安置してあった。
一番高い岩の上は1人がようやく立てるほどの広さ。
勇気を出して立ってみると、素晴らしい光景が広がっていた。
阿弥陀岳、赤岳、横岳、硫黄岳、
はるか蓼科山までも見ることができた。
権現岳から下山を開始した。
花の季節には少し早かったようだが、
いくつもの花を出迎えてくれ、
高山蝶もたくさん舞っていた。
これは黄色いキジムシロだろうか。
花や蝶に見とれているとあっという間に三ツ頭に到着。
先ほどまで立っていた権現だけの山頂が見える。
立派な岩山だ。
イワカガミも咲き始めていた。
これはミツバオウレンだろうか。
八ヶ岳でよく見る気がする。
美しい花だ。
標高を下げるとミズナラとカラマツの森に出た。
秋はさぞかし美しいのだろう。
いつか、ミズナラの美しい森の一角に、
小さな小屋を建てて、終の住処にしたいものだ。













