
光を放つ蝶が…ヒラヒラと…
ある朝のことでした
いつものように
窓を あけ そとの清々しい空気を
入れていた
朝陽も さんさんと輝いて気持ちのいい
一日のはじまりだった
わたしは 部屋のベッドメイクをして
毎日のおきまりの
一杯のコーヒをいれるため
キッチンに 行ってたほんの少しの間のできごとでした
あつ~い淹れたてのコーヒーの香りに
癒されながらマグカップを左手に持ち
部屋に戻ってみると
一羽の 光輝く 蝶が
本箱の上で ヒラヒラと 静かに 休んでいた
わたしは びっくりして しばらく その蝶に 釘付けに
なってしまった…
この世に こんな美しい蝶が…存在してたの…?
そして なぜここにいるの…?
すると
わたしの心の声が聞こえたのか
蝶がわたしに語りかけてきた
こんにちわ!突然入ってきてびっくりさせて
ごめんなさいね
わたしは実は
天の使いのものなんです
今日ここに来たのは
あなたにお願いがあってきたんですよ
いまわたしたち 人間さん以外の生き物は
あまりにも 生きていくには
苦しすぎて悲鳴をあげているのです
あなたがた人間さんから見たら
わたしたちが悲鳴を上げながら生きいてるとは
見えないでしょう?
淡々と生きているようにしか見えないでしょう?
でも違うんです!
だから このことを伝えに あなたのところへ
やってきたのです
お願いです
わたしたちも あなたがたと同じ生き物
もっと手を取り合って いきませんか?
助けあっていきませんか?
わたしたちは あなたがたの 暮らしの場を、憩いの場を
もっともっと 美しいステキな世界にしていくことができます
パラダイスにしていくことができます
だから
おねがいです
もっともっと共存していきませんか?
そうわたしに告げると
窓の外へ ヒラヒラと飛んで行ってしまいました
わたしはしばらく呆然として外を眺めていました
すっかり冷めてしまったコーヒーを
一口飲みながら
わたしは
思いました
わたしには大きなことはできないけれど
何かできるはず
きっとある
それを
見つけて今日からはじめようと…
ヒラヒラと光輝く 一羽の蝶は
ほんとうに美しい輝きで
私の心を 清らかにさせてくれました
そんなフシギな
一日のはじまり
こんなことも
あるのね…
あるのね…
THE END