行く河の流れは… | 〜 シゲさんの「疾風勁草」ログ 〜

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2014.6.1~ReNew!

〜Photologue〜

写真一枚からの日常ログを書き綴っていきます。

それと、、、(不定期になりますが)
東日本大震災から丸三年が過ぎた今、自身で経験したボランティア活動を一枚の写真から振り返っていきたいと思います。


今日は、昨晩の雨でずっしりと重量感のある朝になりました。



この空気の重い感じで・・・、


アジサイの花がちらほら見えはじめた五月です。




   *   *   *







昨日はほぼ家にこもって読書三昧。



本当は読む順番が決まっている本群ですが、、、


なぜか目に留まって、手にとったのがコレ。



鴨長明の『方丈記』。


・・・一日中読んでました。





 ”行く河の流れは絶えずして、


 しかも、


 もとの水にあらず。”




行く川の「継続」と、


流れる水の「変化」。




”しかも”でつながるこの一文は、


河の流れにおいて、


「継続」と「変化」は一体だ、


ということを表してます。




このこと、すごく染み入ります。


変化しながら続けていくということ。。。




この方丈記は、


 ”あらゆるものは消滅・変化する”


という、「無常」がテーマ。




河は、、、


源流を探すことも、河口を見つけることもできるけれども、


なぜに流れているかの理由は永遠にわからない。。。




目に見える自然のなかの、


目に見えない自然のチカラ。




あらためて、


この「無常」のチカラを、


 ”どうして人間が制御できようか・・・”


と、方丈記に記された歴史から学んだ気がします。





   *   *   *





話変わって、先週の仙台。


昨日までの週末、「仙台青葉まつり」が開催されていました。



おまつりで披露される伝統の「すずめ踊り」。


ヒトのチカラで「継続」です。




その準備中の定禅寺通り。



新緑が眩しいケヤキ並木でした。


この時間は、夕方17時半過ぎ頃。


昼の官庁街から夜の歓楽街に変わる直前。



そう、街も絶えず「変化」。





八重桜が終焉をむかえておりました。




仙台駅まで向かう途中に、


勾当台公園内の池や水路をピンクに染めていました。



花も毎年毎年”継続”。


さらに、


散ってまで美しく見せる桜花に脱帽デス(^^)。




   *   *   *





戻って『方丈記』。




「無常」は決してあきらめとか、涙や挫折感ではありません。


それを言うならば「無常”感”」。




一方、

希望を持って未来を捉える、向き合うこと。


それが「無常”観”」。




”感”と”観”の大ちがい。




鴨長明はこの方丈記で後者の”観”を書いています。


そう、長明20代の頃の10年間、大火災、竜巻、飢饉、大地震という大きな災害にあっています。


その自然の「無常」に対して、あきらめない態度・姿勢を書いたのがこの『方丈記』なのです。





私たちもあの大震災から、復旧、復興、そして再生へ…。




いっぱい悔しいことがあるけれども・・・、


あの大震災の非情を容認して、


それを超えて行くコトも大事。




源平の戦いのあたり(1180年近辺)が舞台の『方丈記』。


(追記:成ったのは1212年)



一文一文、まったく色あせていませんでした。





-END-



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