魂の”三十一文字” ~震災短歌 | 〜 シゲさんの「疾風勁草」ログ 〜

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2014.6.1~ReNew!

〜Photologue〜

写真一枚からの日常ログを書き綴っていきます。

それと、、、(不定期になりますが)
東日本大震災から丸三年が過ぎた今、自身で経験したボランティア活動を一枚の写真から振り返っていきたいと思います。


 ”言葉など


 さして大事でないらしい


 抱きしめあえる


 腕さえあれば”




   *   *   *




明日で東日本大震災から二年をむかえる事もあって、今週末は、震災関連のテレビ報道が多くなっています。



一歩一歩進んでいることもあり、


まだまだ遅れていることもある。



それと、、、


後世に残すべき原発事故の検証と解明も必要と感じます。




   *   *   *




さて、昨日の夕方、NHKのEテレで、



 「震災を詠む2013」



という短歌を紹介する放送を見ました。




冒頭の歌は、仙台市の女子高生(2年)が詠んだ歌。




被災地では本当に抱き合っている姿を多く見ました。


家族同士、友人同士、そして再会者同志。


抱き合い、肩を叩き合う姿を本当によく見ました。



詠んだ高校生も、家族や友人と再会できた時の思い出を詠んだといいます。



 ・・・よく抱き合った。。。



これは、石巻でのコンサート中に被災したという解説者(歌手のクミコさん)のコメントです。


とても実感がこもったコメントでした。




   *   *   *




その放送で、印象に残った作品を書き写しました。


いくつかご紹介させて下さい。

(以降は全て大人の作品です)



 -  -  -



 ”被災地で


 すれ違いした老女(ひと)


 大声で


 皆 居ねぐなっだ おら負けねど”



東北の言葉と、東北の女性の強さ。

それと、発した声にこもった意地。

知らぬ人からのすれ違いざまの決意表明。

誰彼に言いたくなる気持ちわかります。

言った方も言われた方も思いがつながった。

#うん、負けねべし。



 -  -  -



 ”仮設から


 黒枠などで出たくない


 九十九才が


 今日もふんばる”



そのおばあちゃんが言うには、”食べることは大事なんだと”。

「まだ食べるものがあるうち生きる」。

人生の達人は生きることにまことシンプルです。

狭い仮設住まいに文句を言いながら、”死ぬまで生きる”んだと。

詠んだ娘さんは70才代。

生活の中で楽しみを一つ見つけて今日を生き抜く。

 -  -  -



 ”人生の終点のごと


 津波痕


 始点と決めて


 歩き出した日”



このままやられてたまるかというキモチ。

苦しくても悔しくても、しなくてはならないマインド転換。

そう、気持ちが前に向く短歌です。

絶望の日を超え、自ら歩むという決意から、勇気と希望をもらえます。




   *   *   *




31文字に凝縮された言葉、魂。



 震災を忘れない。。。


 忘れさせない。。。


 忘れられてたまるか。。。



みな、強くてやわらかい歌々でした。




今の思いの内を、


 ”言葉として残す”


こと。


そして、「伝える」ことは、とても大事なんだと教えられました。



~ シゲさんの「疾風勁草」ログ ~



思いを言葉に紡いで、



 ”共に前へ”


-END-