”言葉など
さして大事でないらしい
抱きしめあえる
腕さえあれば”
* * *
明日で東日本大震災から二年をむかえる事もあって、今週末は、震災関連のテレビ報道が多くなっています。
一歩一歩進んでいることもあり、
まだまだ遅れていることもある。
それと、、、
後世に残すべき原発事故の検証と解明も必要と感じます。
* * *
さて、昨日の夕方、NHKのEテレで、
「震災を詠む2013」
という短歌を紹介する放送を見ました。
冒頭の歌は、仙台市の女子高生(2年)が詠んだ歌。
被災地では本当に抱き合っている姿を多く見ました。
家族同士、友人同士、そして再会者同志。
抱き合い、肩を叩き合う姿を本当によく見ました。
詠んだ高校生も、家族や友人と再会できた時の思い出を詠んだといいます。
・・・よく抱き合った。。。
これは、石巻でのコンサート中に被災したという解説者(歌手のクミコさん)のコメントです。
とても実感がこもったコメントでした。
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その放送で、印象に残った作品を書き写しました。
いくつかご紹介させて下さい。
(以降は全て大人の作品です)
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”被災地で
すれ違いした老女(ひと)
大声で
皆 居ねぐなっだ おら負けねど”
東北の言葉と、東北の女性の強さ。
それと、発した声にこもった意地。
知らぬ人からのすれ違いざまの決意表明。
誰彼に言いたくなる気持ちわかります。
言った方も言われた方も思いがつながった。
#うん、負けねべし。
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”仮設から
黒枠などで出たくない
九十九才が
今日もふんばる”
そのおばあちゃんが言うには、”食べることは大事なんだと”。
「まだ食べるものがあるうち生きる」。
人生の達人は生きることにまことシンプルです。
狭い仮設住まいに文句を言いながら、”死ぬまで生きる”んだと。
詠んだ娘さんは70才代。
生活の中で楽しみを一つ見つけて今日を生き抜く。
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”人生の終点のごと
津波痕
始点と決めて
歩き出した日”
このままやられてたまるかというキモチ。
苦しくても悔しくても、しなくてはならないマインド転換。
そう、気持ちが前に向く短歌です。
絶望の日を超え、自ら歩むという決意から、勇気と希望をもらえます。
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31文字に凝縮された言葉、魂。
震災を忘れない。。。
忘れさせない。。。
忘れられてたまるか。。。
みな、強くてやわらかい歌々でした。
今の思いの内を、
”言葉として残す”
こと。
そして、「伝える」ことは、とても大事なんだと教えられました。
思いを言葉に紡いで、
”共に前へ”
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