昨日夜、NHKの「”震災失業” 12万人の危機」というドキュメンタリー番組をみました。
見ていて辛いことばかり。
でも、この問題をとらえ、声を出して行かなければ。
被災地に日常居ない私たちこそ、被災地と同じ目線を持って、声を出していかなければ。
* * *
まず、自営業者の方たちの、失業保険がないことと二重ローンの問題です。
番組では、約1年半前に美容院を立てたという女性を追っていました。
建物は残りましたが、まわりは更地だし、店舗として使える状態ではありません。
満潮時には土地が水浸しにもなります。(過去ブログ「気仙沼訪問記 」でも同様の問題を現地で見てきました)
まだローンも数十年残っていると。そこで再建するには二重ローンの問題が出てくる。
さらに、この二重ローン相談窓口の”たらい回し”の状態。
ワンストップで相談を受け付けるというパンフレットに書かれた触れ込みは、ほんとのただの受付窓口のこと。他の相談窓口を紹介する電話の受け答え・やり取りを見ていて、無性に腹が立ってきました。
ここからは、もはや”人災”です。
次に、再就職の問題(特に高齢者の方々)。
これまでの仕事や職種だけでは仕事がないという現実。
60代の方が面接試験を何回も受け、不採用の通知を見ては声をなくしています。
学生の就職浪人とは異なり、これまで社会を支えてきた人達の面接不採用の通知シーンはあまりにも痛々しい。
テレビでインタビューを受けていた元タクシードライバーの方のコメントです。
「せっかく助かった命だから前向いて生きなくちゃ、っていわれるけど、何をしたらいいのかわからない」
この方は、妻も息子も自宅も亡くしています。そして今、これも無くしてしまった仕事・職場を求めています。
「社会から取り残されたような感じがする」
被災者の方からお聞きしたいコメントではありません。。。
そして、精神的な病も心配です。
昼からの飲酒や、仕事意欲をなくしてのギャンブルへの通いなどの問題もあるようです。
書いているときりがありません。。。
上記事例の方々は、これまで町を支えて来た人たちなんです。
その方々が、今がんばって働こうと思っても、地元で働き口がない。
二重ローンの保護・解決口がない。
あらためて復興の根幹が揺らいでいることを知りました。
復興庁がようやく2月に設置される予定です。
その本部を東京に置くのではなく、この際、本部を宮城県などの被災県において、岩手、福島、その他、津波被害のあった青森、茨城、千葉とも距離を近くして、被災地目線での復興をピッチを上げて進めて欲しいです。
民間レベルでも、まだまだやれること、できることが沢山あると思います。
今朝の日経朝刊では、ゼネコン各社が被災地へ人材を重点配置して、地場建設会社の活用と地元雇用の拡大を報じています。
また、海水が使えるセメントなどの新技術の投入による工期短縮も考えているようです。
その他の産業でも応援できること多々あると思います。
これらに政治力を加えて、復興モードを”待ったなし”で加速して行って欲しいと願います。
”がんばろう日本!”
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